KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

枯れざくら~昔の防衛大学校物語 朝の運動

防衛大学校入校話の続きです
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20200626.html


新旧ベッドの寝心地の違いもありますけれど、二段ベッドの上の何が不利かと言えば、やはり飛び起きてからの動作に遅れが出ることです下のベッドの人間はシーツや毛布をパッと床に全て拡げてしまい、空間に余裕を持って畳むことができます。しかし二段ベッドの上の人間は二段ベッドの上で全ての作業を行う必要があるので、どう考えても不利なのです

シーツを引き剥がして素早く八つ折り。その上に毛布を二枚重ねます(季節に応じて毛布を増やすことが出来ますが、増えるだけ難易度が上がるので、多少寒くても二枚で我慢)。この畳みにズレがあったり、重ねにズレがあったりすると、それだけでアウト後で強烈な嵐が部屋を襲うことになります(=毛布やシーツが飛ばされている)。

入校まで4日間、ひたすら練習を重ねた「起床動作」の本番です畳み終えたらズボンは作業服に着替え、上半身裸で作業帽を被り、作業靴を履いたらただひたすら寮の前庭に当たる「舎前」に向けて猛ダッシュ上半身裸なのは「着こなし」をしなくて良いので、その点のみ楽ではあります

「一年遅いぞ」と廊下から怒声が響き渡ります。手慣れた上級生は勿論早いです。1学年は特に畳み方の正確性も求められるので、どうしても出遅れます元々鈍くさい私はいつも同部屋の中では最後に出る形それでも何とかダッシュで点呼の列に並びます(※あとは以前書いたような朝の点呼のやりとりがあります。省略。)

全員が勢揃いして点呼終了。「おい、一年明日はもっと早く出てこい」と週番に叱責され、一年全員で「はい」と声を張り上げ返事。そして遅かった罰として、中隊全員で声を合わせて腕立て30回後列に並んだ2学年(対番)と向かい合わせで腕立てをすることになります。2学年は自分達も腕立てをしながらも、「頑張れ」などと1学年を励まします(一種の連帯責任)。

なんだ、30回くらい大したことない・・・と思われるかも知れませんが、回数というより時間です。大体こういう時の腕立ては30回やって「はい終わり」・・・ではなく皆で号令に合わせて同時に行います。「上」と言われると腕を伸ばした態勢で止まり、「下」と言われると今度は地面すれすれに腕を曲げた状態でそのまま10秒くらい(実際はとても長く感じる)キープ。腕がぷるぷる震えます

そしてアゴや腹が地面にくっついていないか確認されます。くっついていたらノーカウント。そこから「上」の号令がかかるとようやく腕を持ち上げるのですが、次第に上がらなくなってきます。それを根性(ある程度は膝を地面に付けて上げるズル。バレたら勿論ノーカウント)で上げます

と言うわけで実際には30回よりも多めにやることになりますし、起きがけの筋肉が完全に目覚めていない状態でやりますし、何日も続くと疲労が蓄積されて筋肉痛がきついです(人によっては個別のシバかれ方次第で一日累計100回などになりますし)また、入校から日が経過して慣れてきたら50回くらいまでは回数が増えますから、結局しんどいです

なお、女子は筋肉的な構造上腕立てが苦手なので、ぶっちゃけちょっと腕を曲げたくらいの状態で許されますが、それでも一緒にやる必要はあります。(つづく)