今週のお題「2012年、どんな年だった?」
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日経平均は続伸。前日のNYは年末商戦が前年比で弱かったという報道を受けて軟調。ブラックフライデーの際には盛り上がりが報じられましたが、実際には返品などが増加しており、実態の売上は弱かったのだとのこと。消費者心理の改善が弱いことが印象付けられました。
ただ外国人投資家はお休みモードに入っているため、薄商いの中の下落。本質的な売りが相場を冷やしたとまでは言えない状況です。
それを受けた日経平均は為替の一段円安を受けて買いが先行。ドル円が85円後半まで円安が進んだことを受けて、寄り付きから3月の高値を超えて始まると、10300円を突破し高値圏でのもみ合いに。上海総合指数が軟調に推移してもおかまい無しの強さが見られました。
売買高は34億株台、売買代金は1.6兆円と活況。ただ低位株が活況であったため売買単価は低く、売買代金はそれほどは膨らみませんでした。
投資判断は「やや買い」。この勢いはとりあえず明日も続くでしょうし、大発会にも続きそうですし、その翌週月曜の7日くらいまでは無条件で続くような感じがします。なのでとりあえず今は黙って買いに付いていく場面なのでしょう。
うちの母も「もういい加減下がるんじゃないか」とか言っていますから、まだ上がるのでしょう。皆が本当に下がると思っているなら既に売ってますから。
ただ一応「まともな感覚を持ちながら熱狂に敢えて乗る」という感覚が必要なので、その後に対する警鐘だけはしておかないといけないでしょう。
まず先週末時点の信用評価損率は−6.1%ということで、10年4月以来の水準にまで改善しているとのこと。10年4月と言えば、リーマンショック後の戻り高値を付けた水準でもあります。
そもそも今の上昇トレンドは確かに解散が大きな要因であるのは間違いないですが、その背景には解散発言前日時点で30%に迫った高い空売り比率の反動でもあります。今のような業績無視の需給相場では、特にその信用取引が及ぼす需給への影響が大きくなってきます。
特に今年は休みの並びが飛び飛びですから、例えば本日決済分の銘柄に関しては受渡日が1/7。つまり計12営業日を要することになり、逆日歩などが付いている銘柄に関しては深刻なダメージになります。そういった特殊要因も売り方の買い戻しに勢いを付けたのは間違いないでしょう。
また、海外に目を転じると引き続き財政の崖懸念などがあります。今はクリスマス休暇に入って完全に「どうしようにもない休戦空白期間」に入っているので、逆に日本株ものびのびと羽を伸ばしていられます。
NYダウのチャートを見ると11年10月、今年6月の下値を結んだ支持線の延長線が、今や上値抵抗線に変わってきています。この抵抗線を上抜こうと試みても、この抵抗線と10月高値という二つの節を上抜かなければいけませんから、余程財政の崖問題が鮮やかな解決を見せるような好材料が無い限り、上抜けは難しそうです。
というわけでとりあえず今の相場観をまとめると、年末年始の目先3営業日くらいはご祝儀相場が続くことで買われ、10500円を目指すことになりそうですが、その先は何とも言えません。その先は「今は敢えて無視しされているアメリカ」次第ですから、完全に売り買いどちらかにポジションを傾けるのも得策ではありません。
さしあたって今は強気で。その後のことに関しては年末年始の海外の動きを見ながらじっくりと考えれば良さそうです。
一方で長期的な視野で捉えると、日経平均のチャートはリーマンショック後の三角持ち合いを明らかに上放れています。しかも出来高を伴いながら。これはかなり強い先高感を示唆しています。ですから来年の相場自体は買いで見ていけばいいでしょうが、中期・短期と視点を狭めるにつれて、売買のタイミングがそれぞれ異なってくるという具合です。
新興市場は「強気の買い」。本日は高安マチマチ。サイバーエージェント(4751)やミクシィ(2121)が後場動意付いて強含んだものの、マザーズ指数はマイナス。ユーグレナ(2931)以外の直近IPOが弱含んだり、総合的には弱かった形。
一方JASDAQの方は主力のデジタルガレージ(4819)や大証(8697)といった主力株がしっかりで日経JASDAQ平均は無事1400円を突破してきました。個人的には来年の信用取引規制緩和で新興市場は大盛り上がりになると見ているので、多少日経平均が崩れても、新興市場は引き続き上がっていくものと見ています。
【ポートフォリオ銘柄】
売りポートフォリオのファーストリテイリング(9983)は続伸。地合の流れに乗って高値を更新し、前回示したように残念ながら速攻の損切りとなりました。ジーンズメイト(7448)やライトオン(7445)の月次動向を受けてアパレルの弱さが出てくると期待しましたが、需給相場の前では無力でした。
引き続き日経平均に対する影響力が買われる原因になった模様。ここ最近駆け足に上がっている日経平均の背景には先物の動きがあり、先物買いに弾みを付けるには同社のような指数寄与度の高い銘柄を買うのが手っ取り早いです。それが売り方の買い戻しを巻き込んで、強い動きになっています。
チャート的にはもう少し上値を追いそうな感じであるため、今は静観がベター。また来年懲りずに売りで取り上げることがあると思いますが、しばらく様子を見ます。
水曜の寄り付きで買いポートフォリオ入れとなったマーベラスAQL(7844)はストップ高。本日の途中までは普通に高い感じでしたが、引け間際にTOPIX算入のための2000株の引け成り注文が入っていることがわかると、売り板の薄さも絡んで買いが買いを呼ぶ格好に。
そんなわけでわずか2日間で目標達成となりました。TOPIX算入銘柄に関してはバイテック(9957)の方が日々の流動性の薄さからインパクトが強いと見られていましたが、こちらは逆に売りが集まる格好。ただ明日の寄り付きはそれぞれ逆の動きが出そうですね。
【注目銘柄】
イー・ガーディアン(6050)は続伸。こちらは25日配信の有料メルマガで買いで取り上げ。本日は一時値上がり率上位に食い込む大幅高となりました。そして9時40分配信のメルマガで「勢いよくきたので本日の1220円以上は利食い圏」と提示。とりあえず本日の高値を形成しました。
取り上げ根拠を以下に記します。ただし文字数の都合上一部削ります。
「12/26買値 1130円以下
1/4までの目標株価 1315円
損切り 1090円割れ
SNS、掲示板などの監視大手。今期は引き続き増収増益の見込み。足元でSNSを巡る事業環境が良く、利用者は増加傾向に。元々はグリー(3632)が同社の主要株主でもあり主要顧客であったものの、上場を機に様々な顧客との繋がりが増えた。また投稿監視以外にもGoogle+の運用支援ツールの提供や、ノウハウを生かしたマーケティングなど、事業は拡大の余地が拡がっており事業環境は良好。
テクニカル的には12/3に高値で「かぶせ陰線」を示現した後は典型的な下落相場に。12月はほぼ一貫した調整トレンドとなっている。ただ足元で75日線が接近していることから、そろそろ下げ止まりのタイミングと見たい。
MACDやパラボリックは暗転しており、一目均衡表は三役暗転。ただ雲割れがまだ決定的となっていないので、戻りやすい位置にはある。ストキャスは割安圏を示し、ボリンジャーバンドは+2σから-2σまで一気に調整してきたことで、さすがに一旦は下げ止まりの流れになりやすいタイミング。
その他、10/15安値860円→12/3高値1520円のフィボナッチ38.2%の水準である1112円や、週足でも雲下限が1115円に控えていることから、この辺りに一つ抵抗力がありそう。
需給面では上場後長らく下落トレンドが続いていることから上値にしこりがあるものの、ここ1年は1000円前後での推移が続いていることで、大方の売りは出尽くしたものと思われる。短期的には12月の下落局面においても、特に出来高が膨らんで下落しているわけでもないため、戻り局面において上値のしこりを心配する必要はなさそう。信用買い残は16.5万株と多いものの、4月以降の数字では低水準のところにまで改善。
買値はなるべく75日線に引きつけるところで。目標は1520円高値からの半値戻し程度になる25日線辺りまで。損切りは1090円割れで」
一応まだ目標株価に到達していないので、まだ脈はある状態と言えます。本日の終わり方がなかなか良かったこともあり、明日1220円を抜けてきたら突発高の可能性も十分ありそうです。
ポケットカード(8519)は連日の大幅高。こちらは18日配信の有料メルマガで買いで取り上げ。信販系の出遅れとして注目しました。ところが19日に高寄りした反動で一転急落となってしまい、一旦損切りラインを割り込んでしまいました。
ただ、その後のフォローメールで「長期的な視点から見ると上昇波動の入り口であるため、まだまだ十分いけると思うのですが、一旦損切られた方は360円〜380円での下支えが明確に見えてから再投資が良い」としました。結果昨日はストップ高比例配分で本日も無事500円突破。
と言うわけで取り上げ根拠を以下に記します。文字数の都合上、一部削ります。
「テクニカル的には今年の3月以降、概ね290円〜380円のボックス圏相場となっている。現在はその上限に達しているが、380円を上抜けることで長期上昇波動入りのきっかけをつかみたい。足元では25日〜200日線が335円前後に密集していることから、ここが強い抵抗力を示してくれるものと見受けられる。唯一下落トレンドだった75日線も上向き始めており、流れは上向き始めている感じ。
MACDやパラボリックは好転。一目均衡表も三役好転の形となっており、ストキャスも好転。ボリンジャーバンドも上昇する+2σに沿った値動きが続いていきそう。週足でもほぼ同じような傾向に。
需給面では現値がボックス圏の上限であり、もう少し上抜けることで一気に軽くなる形。短期的にも直近で一番出来高の多かった10/29の水準を上抜いており、8月の高値の時も出来高は膨らんでいなかったことから、しこりは小さいものと思われる。信用買い残は差し引き37万株で、11月以降は概ね高水準で推移しているが、日々の出来高に比べるとこなせない水準でもない。
予想PERは8.5倍で同業のクレディセゾン(8253)の11.0倍との比較では割安。PBRも0.6倍で同1.0倍との比較では割安。予想ROEは2.9%で同8.3%との比較では低いが、配当利回りは2.3%で同1.6%との比較では高い。
買値はなるべくボックス圏上放れを確認できるところで。目標は最終的には500円突破を目指す動きに発展しそうではあるが、ひとまず震災前の高値水準に。損切りは買値から4%程度下の水準か本日の安値を割り込む程度のところで」
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そして次回は今年最後の成績発表です。結果をお楽しみに。
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。