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日経平均は本日反落。前日のNYはバンカメの好決算などを受けて続伸。S&Pは史上最高値を更新してきました。それを受けた日経平均は朝方から買いが先行。機械受注が好調だったこともあって、景気敏感株中心に買われました。為替が円安に振れてきたことも支援材料になりました。TOPIXの方は年初来高値を更新する動き。
ただドル円が105円未達となって再度円高に振れると急速に値を消す動き。後場にはマイナス圏に転じると、そのまま次第安となりました。相変わらずファーストリテイリング(9983)が悪玉となる値動き。TOPIXの方は何とか踏ん張り、ほぼ変わらずの水準で引け、NT倍率縮小に向けた温度差がありました。
売買高は31億株台、売買代金は2.5兆円と高水準。ただ日銀のさくらリポートで景気が全ての地域で「回復」とされたような感じはありませんでした。
投資判断は「やや買い」。雇用統計を受けて始まった火曜は大きく売られましたが、昨日は急反発で一日で概ね回復。急落で開けた窓を一気に埋める動きで、12/19~1/10の値動きを「アイランドリバーサル」化する流れを阻止しました。
本日は更に上伸して金曜の水準まで回復したものの持ちこたえられず・・・という流れになりました。チャート的にあった色々の下値抵抗線はあっさり突破されましたが、SQ通過後もとにかくボラティリティの高い動きが続いています。
ただ値動きが荒く軟調な感じがしているのは、225採用銘柄だけ。個別では比較的しっかりした値動きが続いています。実際に年初来高値更新銘柄数が203銘柄と大納会以来の高水準。前回「日経平均がどうなろうと、個別株はしっかりする状況が続く」としましたが、本質は当然225銘柄で構成される指数でも400銘柄で構成される指数でもなく、TOPIXに表れているのは自明の理です。
朝方の外資系証券の注文動向でも引き続き買い注文が活況で、一説には例年海外年金資金の買い需要は2週間続くと言われますから、今週から来週にかけて買いは続きそうな感じです。また昨年末に散々売り尽くした個人投資家も今はNISA絡みで買ってきていますから、上値追い、下値支えの強力なタッグを組んでいる印象です。
ただ、昨日モーニングサテライトを見て一つ「おやっ?」と思ったことがありました。それは「アメリカの指数は高止まりを続けているが、バブルではない。ノーベル経済学賞を受賞したシラー氏が開発したCAPE指数で見ると、まだ割高感は無い」という話。
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/market/post_58087/
なんかこういう「割高感を別の聞いた事のない新指標を引っ張り出して肯定するやり口」は、不動産バブル時代の「Qレシオ」を思い出します。これが出て「あぁ、まだ株は高くなるのか」と思わせておいてドカンと下げる。実際には誰もそんな指数見てないよってお話でした。
まあだから明日からアメリカ株が下げる、という性急な話ではありませんが、また一つ春先の暴落説の状況証拠を一つ積み重ねた気持ちになりました。
あと、テクニカル的なことを言えばTOPIX100銘柄に対する呼び値の変更はじんわり効いていると思います。ソフトバンク(9984)やファーストリテイリング(9983)と言ったところの呼び値が細かく刻まれたことで、個人投資家やディーラーといった値幅取りの短期筋が敬遠し、売られて指数を押し下げている点もあるでしょう。
呼び値を細かく刻むことで喜ぶのは大口投資家か、ハイ・フリークエンシー取引という高速売買プログラムを駆使した投資家のみです。全く東証は意味不明な偏向施策ばっかり採って、個人投資家は置き去り。本当にロクなことしないですね。個人的には前場終了時間も11までに戻して欲しいのですが。
それはともかく為替については円のショートポジションは先週時点で12.9万枚の売り越しと、少しずつ解消は進んでいるものの、未だ高水準を保っています。やはり1ヶ月くらいは円高トレンドが続くと見ておくべきと思います。
新興市場は「やや買い」。本日は高安マチマチ。日経JASDAQ平均は昨年5月の高値水準に迫り東証2部指数と共に好調を示しています。例年年末年始は低PBRの銘柄、小型株が買われる流れになりますが、それらに見事に合致した感じ。前回名前を挙げた倉元製作所(5216)も本日は反落になったものの、やっぱり買われました。
なお、明日は8年前にライブドアショックがあった日。その他にも阪神大震災や、更に前には湾岸戦争が発生した忌まわしき日でもあります。明日はただただ平和であってもらいたいものです。
【ポートフォリオ銘柄】
東京ガス(9531)は反発。全体相場が弱い中で、ディフェンシブ性が買われた格好。足元で設定が相次ぐ東京関連投信の組入対象の一つになるのでは、という観測もある模様。都知事選で脱原発がテーマになる中で、電力向けの供給増にも期待があり、基本的には相場が荒れるほどに底堅い動きが続くものと思います。
IJTテクノロジーHD(7315)は続伸。12月後半の急落から値を戻しつつあり「半値戻しは全値戻し」を体現しようとしています。上述のように2部指数がとにかく元気な中で、同社もやはり割安感が認知されるところだと思います。
火曜から買いポートフォリオ入れとなった吉野家HD(9861)は続伸。連続陽線が続き、これはなかなか自画自賛の上手いところを拾った形になりました。
放っておいてもドンドン空売りを巻き込んで、勝手に踏み挙げられて勝手に買われる自動上昇機能付き。決算後の下落が良い売り一巡感、良い押し目を形成した格好に。価格帯出来高の薄いところをドンドン突き進んでいってくれるものと思います。
【注目銘柄】
足利HD(7167)は続伸。こちらは前回も当欄で書きましたが12/25配信の有料メルマガにて取り上げ。主幹事野村のプライドに期待しました。本日はいよいよ600円を抜ける場面が。ただ前回も書きましたが、個人的にはPER10倍程度の600円辺りが関の山だと思うので、とりあえずはこの辺まではかな、と思っています。
モーニングスター(4765)は大幅高。こちらは8日のメルマガで取り上げ。当初は上手く上昇してくれましたが、連休明けの火曜は相場の急落に合わせて大幅反落。そこで残念ながら損切り扱いになってしまいました。悔しいので、とりあえず取り上げ根拠は以下に記しておきます。
「△モーニングスター(4765) JASDAQ 売買単位100株
360円 出来高306700株
1/9買値 360円~370円
1/24までの目標株価 450円
【評価】
業績 ○
テクニカル ○
需給 ○
同業他社比 ×
その他ポイント NISA関連
SBIHD(8473)傘下で投資信託などの金融情報提供。今期見通しは出していないものの、過去最高益更新を見込むペース。中間期の時点でも大幅な増収増益。サーチナ、アセットマネジメントの2社を子会社化したことや、アベノミクス効果による金融市況の回復が追い風となった。
引き続き株式市場を始めとする金融市場が世界的に上昇基調にあることや、今年からNISAがスタートしたことで、IRセミナーの需要や広告出稿は上り調子。一層金融情報のニーズが高まる地合であることから事業環境は良好と言える。
テクニカル的には昨年4月の高値形成以後下落基調が続いてきたが、昨年7月、10月、11月の高値を結ぶ上値抵抗線を昨年末から上抜きにかかる動きが出ており、足元では終値ベースで昨年7月以来の高値水準に。上放れたところで次の上昇ステージに入り込む展開を期待したい。
MACDやパラボリックは好転。一目均衡表も三役好転となり、ストキャスも割高感がほぐれてきている頃合い。ボリンジャーバンドは+2σに到達しているが、少しずつ+2σが広がっていることで、上値余地は広がっているところ。週足でもそれぞれ似たような形。
需給面では昨年5月以降250円~400円のボックス圏推移が続いているが、大部分の価格帯が現値以下の水準にあり、また12月に立会外分売を実施した水準(289円)も上回ってきていることで、しこり感は薄い。
信用買い残は差し引き約72.3万株で過去最高水準に迫っているものの、直近の出来高水準であれば返済売りをこなせるレベル。日証金ベースでは融資残が減少していることから、実際には更に軽くなっている印象。
予想PERは四季報ベースで43.4倍で同業のフィスコ(3807)の18.2倍との比較では割高。PBRは3.8倍で同3.6倍との比較ではやや割高である。予想ROEは9.0%で同20.6%との比較では低い。配当利回りは1.1%で東証1部平均の1.6%との比較では低い。
買値は上述の上値抵抗線を抜くことを確認できる水準で。目標は投資期間内に行けるところまでというようなニュアンスで。損切りは買値から4%程度下の水準で適宜。ただし値動きの荒い銘柄なので、瞬間的な下落によるふるい落としは要注意」
株式情報関連株はフィスコの他にもあかつきF(8737)やT&CHD(3832)、少し外れたところではドリームバイザーHD(3772)など軒並み値を飛ばしており、同社の出遅れ感が目立ちます。それは上述のように12月に実施した立会外分売分が重くなったからでしょうが、その分上値余地が大きいと言えます。ただやはりこの手の銘柄は値動きが荒いので取り扱い注意ですね。
不二精機(6400)は大幅続伸も、急速に値を消す展開に。こちらは今年一発目のメルマガで参考銘柄として取り上げ。その後じりじりと下値を切り上げ、今週急動意となりました。実に2.7倍の大暴騰に。JASDAQでの低位・低PBR株物色の流れに上手く乗った感じ。
直近ではその他にもOAKキャピタル(3113)やキョウデン(6881)と言ったところが乱舞し、ぶっちゃけどこで買ってどこで売れたかは微妙なところですけれど、この低位株物色の一端を掴むことはできたと思います。個人的にはこんな銘柄よりも、上述の吉野家のようにじわじわ上がっていく銘柄の方が好きなんですけどね。まあ割り切りならアリでしょう。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。