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日経平均は本日大幅続伸。前日のNYが場中に切り返して高く返ってきたことで、日本株も朝方から買い戻しが先行する流れに。ドル円が102円台に入ったことで一段と上昇に弾みがつきました。中国の第一四半期GDP伸び率が7.4%と発表され、政府目標の7.5%以下で予想値の7.3%以上と、良すぎず悪すぎず非常に絶妙なところで出してきたことから中国株はしっかり。それを受けて安心感が拡がりました。
また麻生さんが「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の動きが6月にも出てくると、外国人投資家が動く可能性が高くなる」と衆議院で述べたことが伝わると、一段と買われる流れに。後場も高値圏での推移が続き、結局今年二番目の上昇幅になりました。値上がり銘柄数も1997年の統計開始以来で過去最多とか(東証1部上場銘柄数が増えたため)。
ただいつものパターンで商いは薄く、売買高は20億株台に乗せましたが売買代金は2兆円割れと引き続き低調でした。
投資判断は「売り」。先般より今週に関して言えば「さすがに先週一週間の下げがきつかったので「あくまで超短期的には」一旦直上の窓を埋める程度(14300円くらい)までの戻りはありそう」としていましたが、少しオーバーシュートして14400円までありました。日経平均に関してはアリババの好決算が伝わったソフトバンク(9984)が大幅高し、ファーストリテイリング(9983)と合わせて120円押し上げていたので、まあこんなもんでしょう。
チャート的には一応昨日までの3日間を下方に離れ小島にした「アイランドリバーサル」の形となり、11日の急落で開けた窓をきっちり埋めました。TOPIXは9連騰の後に7連敗して、足元では2連勝中と非常にはっきりした流れが続いています。
ただやはり本日の上昇は買い戻しに過ぎません。その証拠に400円以上上げた割には出来高は少ないですし、値上がり率上位のほとんどが直近まで安値を切り下げていた銘柄です。逆にこんな地合で新安値になった銘柄(例えばクックパッド(2193)やキャリアDC(2410)など)も空売りの難しい信用銘柄ですから、買い戻しが期待できなかったもの。一昨日から空売り比率が35%を越えてきていたことから、本日程度の弾け方は想定範囲内と言えそうです。
なので、一旦良いところ(先般までの三角持ち合いの下値支持線である14350円辺り)まで戻りましたから、下落してくる25日線も上値を抑えてきますし、何らかのイベントでトレンドが明確に変わらない限り戻りはここまでと思います。
また本日の上昇は、実は「GPIF」という単語に刺激された可能性も否定できません。昨年末などはそれがアルゴリズム取引に火を付けて、大幅高した経緯もありました。
私なんかは麻生さんが敢えて「GPIF」に言及し、日経平均という未だ解明がなされていないSTAPに刺激を与えて生成(上昇)を試みてみたのではないかと邪推しています。まあ麻生さんにその深謀遠慮があったかどうかは別として、要人発言の中に今の株価水準を気にしたものが出てきていること自体はプラス材料かも知れません。
ただもしそうだとすれば、明日はその分の化けの皮が剥がれますし、どちらにせよ本日大幅高した分の反動が出てきてもおかしくは無いでしょう。
新興市場は「中立」。本日は両指数共に堅調。昨晩のアメリカでNASDAQは直近安値を割りこんだものの、下ヒゲの長い十字線で切り返し。モメンタム株と言われるヤフーが市場予想を上回る決算を出したこと、またTwitterがSNSのデータ収集企業を買収により大幅高したことなどで、デジタルガレージ(4819)など国内IT企業にも安心感が拡がりました。今晩のGoogle、IBMなどの決算にも注目が集まります。
ただ個人的にはNASDAQ銘柄の下落はまだ続くものと見ているので、やはりリバはあくまで自律反発狙いに止めるべきでしょう。恐らく大部分の投資家もそれを心得ているので、手っ取り早く値幅が取れる新興市場に短期資金が回ってきたわけですが、その分足が速い資金とも言えます。逃げ遅れない自信がある方のみ参戦するに止めるべきでしょう。
【ポートフォリオ銘柄】
ビックカメラ(3048)は大幅続伸で年初来高値を更新。昨日発表された信用残高においても、市場全体では売り残が減少したにもかかわらず、同社の子会社であるコジマ(7513)やヤマダ電機(9831)など家電小売り銘柄で売り残の増加が目立ちました。本日はその空売りの踏み挙げで次第高になる展開に。
何となく株価推移がノバレーゼ(2128)の3/5辺りと似ているので、一旦は調整局面を想定すべきところかも知れません。ただ上述のように売り方の買い戻しが期待できるので、このまま一気に目標株価達成へと向かって貰いたいところです。今市場で話題になっているMVNO業者である点にも着目しておきたいところ。
昨日寄り付きより売りポートフォリオ入れとなったKDDI(9433)は続伸。地合の好転で買われ、上に開いた窓(5423円~5522円)を埋めに行く動きに発展しそうな感じに。ただ戻りはせいぜい窓埋め辺りまでと見ていますから、引き続き先行き下落で見ておいて大丈夫でしょう。
そして今回はもう一銘柄売りポートフォリオに入れたい銘柄があります。それは光通信(9435)です。
かつてITバブル期にはソフトバンクと並んで株価が急騰した銘柄ですが、本業の携帯販売が好調で、リーマンショック後は概ね順調な足取りで高値追いが続いています。ただ2月に高値を付けると、9000円をショルダーにした三尊天井のような形になっています。そして8000円は昨年12月以降の抵抗線として意識されるところですが、そこを下回ってしまったため、今後は上値の抵抗線として意識されそうです。
チャート的にはその他MACDやパラボリックの暗転、一目均衡表の三役逆転、ボリンジャーバンド-2σの拡大など、下落傾向を示唆しています。
本業の携帯販売に関しては、KDDIの売り理由と重なっている点もありますが、足元でイオン(8267)などが格安スマホの販売を行うと発表したことなどから、競争激化懸念に繋がりそうです。
また、昨日携帯電話販売向け人材派遣主力のジェイコムHD(2462)が業績の下方修正を発表。理由は足元の賃金上昇圧力により、介護や飲食業に人材をとられて人手が集まりにくくなったこと、また複雑化する料金プランで対応力の高さを求められる仕事になったことが背景にある模様。であれば、同社もやはりこの事業においてコストアップ懸念が高まります。
同社はもう一つ投資会社という面が強く、様々な企業に出資していますが、その出資先の株価が今後想定される株安局面において下落するならば、減損処理しなければならない状況なども生じてくるかも知れません。この辺りはやはりソフトバンクと非常によく似ている面でもあります。
需給面でも昨年12月以降8000円台での価格帯出来高が上値のしこりとして残っており、戻りも限定的な印象です。
目標株価は7000円に。明日の寄り付きから売りポートフォリオ入れとします。
【注目銘柄】
クラリオン(6796)は続伸で連日の年初来高値を更新。こちらは14日に配信した有料メルマガで買いで取り上げ。その後は商いを膨らませての上昇になっています。主力のカーエレは厳しそうな展開が続くものの、日産(7201)に提供している全周囲俯瞰モニターが好調なこと、またアメリカで搭載義務化が決まったバックカメラという観点で、同社はフォードにもOEM供給していますから、将来的には直接需要があると言えそうです。
本日の上昇で無事昨年5月の高値水準も抜けてきたことで、アベノミクス開始以後の高値水準に。当然目標株価はまだまだ上なので、また達成し次第取り上げ根拠を当欄に記載します。
その他有料メルマガの成績は下記のURLから確認の上、お申込ください。なお4月より値上げを予定していますので予めご了承ください。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。