防衛大学校入校話の続きです
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20201119.html
翌朝、掃除を終えると急いで報告書を週番のところに出しに行きますただ週番が朝食を食べに出かけているのか不在で空振りじゃあ自分もこの時間を利用して朝食を食べに行った方が良いのか、あるいは待った方が良いのか。つまらないことのように思えますが、我々にしてみれば重要な判断を瞬時に迫られる局面は多々あります
ともあれ週番が部屋に戻っていくのを確認し、後を追うように報告書を提出します。
「お前なんで昨日のうちに報告書を提出に来なかったんだ?」
「提出が間に合わず、消灯になってしまったため、翌朝一番に提出すれば良いと思いました」
次に一体何を言われるのだろう?額に汗を浮かべ、覚悟し直立不動のままで相手の返答を待っていましたが・・・。
「そうか、次は注意しろよ」
と一言言われただけで、あっさり許された感じになりましたえ、なんか拍子抜け朝でバタバタしているから、私の相手をしている暇が無かったのかな?あるいは単に機嫌が良かったのか。これは超ラッキーとにかく相手の気が変わらないうちにさっさと退出し、課業行進の準備にかかりました
教場に着いて同期だけの時間でホッと一息ヤレヤレ・・・と思っていたら、隣の小隊の同期に声をかけられました。
「お前、昨日○○さんのトコに報告書の提出行かなかったの?」
「うん、でも今朝一番に出しに言ったら、特に何も咎められなかったよ」
「なんか、お前が報告書提出に来るまでI君がずっと夜中腕立てさせられていたらしいぜ」
「えぇそんな話全然聞いてないけど」
別件のミスでI君もシバかれていたようなのですが、その際「あいつが報告書提出しに来るまで、ずっとお前の相手してやるからな」と、朝まで腕立てさせられていたのだとか
別に腕立ての発端が私ではないにせよ、何か私が逃げたせいでI君が私の罪まで背負ったスケープゴートになったような。そんな罪悪感を感じてI君に「そうなの?」と真相を聞いてみたのですが、I君は元気無く「ははっ」と笑ってみせるだけ。何故否定も肯定もしないのか。私をかばってくれたのか、心身疲れ果て応じる元気すら無いのか。未だに真相は不明です本当なの?
ただ確かにあの人ならやりかねないくらい「カスってる」人でした単に前日シバき過ぎて私を追加でシバく気力が残っていなかっただけなのか、サディズムを満足したのか。本当だとしたら、かなりI君に悪いコトをしましたちなみに昨年20年ぶりにI君に会いましたが、どこかの市会議員かと思うくらい貫禄のあるおっさんになっていました(つづく)