KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

大江英樹さん逝去・・・

北陸地方は余震が相変わらず続いています。高岡の方はせいぜい震度3程度の揺れが続いているだけなので、いい加減慣れてきました。ただ道路の一部がひび割れて通行止めなどになっており、今週積雪があるようですが、除雪車が通れないとまた大変です。せめて積雪が大したことなければ良いのですけれど・・・。また、能登の被害は本当に人ごとではなく心配です。早期復旧を祈ります。

今年は地震に始まり、羽田の大事故があって大変な年のスタートになりましたが、実は個人的に震災よりショッキングだったのが、経済コラムニスト大江英樹さんの逝去でした。テレビやラジオなどに多方面に活躍されている方ですが、本当に気さくで人当たりの良い方で、決して偉ぶることなく、私のような者にも優しく接してくださっていました。

私は特に行動経済学に興味があり、大江さんのセミナー顔を出して以降交流が始まり、以来富山にお越しの際には必ず直接私にお声がけしてくださりました。その後も何度となく食事を一緒にさせていただきました。最後にお会いしたのはコロナ後の20年10月。まさかそれが最後になるなんて。

話を聞けば聞くほど私と考え方がそっくり。それでいて洗練されています。唯一意見が違うのは「金融教育が必要か否か」ということで、私は必要派なのですが、大江さんは「必要無い。必要と感じる人は教育なんておこがましいことをしなくても、自分で勉強する」という持論をお持ちでした。

昨年も富山でセミナーを・・・という話だったのですが、突然体調を崩されてラジオ番組を休止。急性白血病ということで、治療に専念されていました。その前に写真で見た姿を見て、どうも最近やけにお痩せになられたと思っていたところでした。

当然富山でのセミナーも中止になりましたが、それまで本当にお元気で、優良老人の鏡のような方でした。プライベートの海外旅行を着物で行ったり、ガイドブックにも乗っていないようなフランスの片田舎で休暇を過ごしたり「私も是非ああいった老後を迎えたい!」と憧れでした。

心残りなのは、18年に富山にお越しいただいた際。ホテルで執筆も続けておられるお忙しい合間をぬって、3人だけの個人的な食事会にわざわざお越しいただきました。当時忘年会シーズンで良い店が全然取れず、場末の汚くて何の特徴も無い居酒屋しか空いていませんでした。本当は大江さんが立川志の輔師匠のファンだということで、志の輔師匠の「てるてる亭」でのチケットと、志の輔師匠行きつけのお店を手配したかったのですが・・・。

そんな私を慮って大江さんは「いやー、私はFacebookとかで美味しいものの写真をよくアップしているけれど、全然美食家でも何でもないんですよ。むしろこういう居酒屋的なところが好きだなぁ」とおっしゃっていただいて、すごく救われました。本人はお酒も飲まないのに。

そういう細かな気遣いや、私が「カーネル・サンダース役でテレビに出てみたら」と失礼な冗談を言っても笑って受け入れてくれる関西出身者らしい大江さんのユーモア好きな人柄が「人たらし」の所以だったのだろうと思います。

「同じく白血病で克服した池江選手はすごい。私も彼女のように打ち勝って、また必ず復活します」「来年(今年)1月に再入院して治療を続ける」とおっしゃられていたので、私は信じて待っていたのですが・・・。元旦の明け方に亡くなったという話を翌日知らされ、震災直後だったこと、更にその後羽田のショッキングな事故映像などを見て「今年は本当になんという年の始まりだ」と正直気持ちがかなり参った年始でした。

本当に健康で元気を絵に描いたような方だっただけに、未だに信じ切れていない部分もあります。大江さんならば必ず復活して、また見事なまでの優良老人の姿を見せてくれると思っていたのですが。それだけに余計にショックでした。

更に数奇なことが重なるもので、元日のお昼には山崎元さんもお亡くなりになりました。山崎さんの方が先にガンでの闘病が伝わっていましたが、まさか経済分野での巨頭二人が同日にお亡くなりになるとは。その後の発生した能登の大地震も知らないままお亡くなりになったお二人。昨年ガンで知人を亡くした話を書きましたが、本当に相次いでいます。ガンは恐ろしい病気です。

とにかく24年は大変な年の始まりになりました。今が一番どん底で、あとは良いことしか起こらないと願うばかりです。本当に皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。