KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

坊主肉食りゃ今朝まで肉を 後編

そして今年。昨年に比べてお経の読み上げも流暢に、そして貫禄も付いてきたような印象を受ける若いお坊さん。今年の法話はどんなものになるでしょう?

「えー、昨年末に父が亡くなりまして・・・」
今まで寺の住職であったお父さんが亡くなってしまったとのことでした。それで正式にお寺を継ぐ事になったそうで。

「今までは人の葬儀で偉そうにお経を読んでいましたが、初めて自分の親を亡くすという体験をして、今まで自分が言ってきた事は、仏教の勉強をして知ったような気になっていただけだと初めてわかりました」
確かに自分で勉強して身につける事と、実際に体験して感じる事には大きな差があるでしょう。しかし体験しないことは必ずしも悪でもないと思います。医者は全ての病気が自分にかからないと名医になれないかというと、勿論そんな事はありませんから。

それから今回の法話の本題へ。ちなみに法話というのはお坊さんの世界では「法話集」がちゃんとあって、そこから話のネタを拾うのだそうで。それを聞いてしまうと有り難みが薄れてしまうような・・・(;^_^A

今回は「手のひらのシワとシワを合わせてシアワセ」という某お仏壇のCMで有名なセリフからスタートしました。実はそれはその後「節と節を合わせて不幸せ」と続きます。

後者から説明すると、節と節を合わせるのは手の甲と手の甲を合わせるような形になり、人と人が背を向け合うような形になるからダメなのだと。人と人は協力し合って生きていかないと不幸せになるよ、ということだそうです。

前者の方は手のひらのシワとシワを合わせようとする事でしっかりとお祈りの形が出来上がるし、また手のひらというのは人間の中で一番体温を感じる事ができる部分であるため、命を感じながらお祈りができるということで、非常に理にかなったポーズなのだそうです。

そう言われると「なるほどー」と思いますね。たまには家の仏壇に手を合わせてご先祖様に感謝の意を示すのも大切かなと感じました。

さて、ご先祖様に感謝の日経平均は金曜続伸。前日のNYダウはストレステスト結果公表前の様子見ムードが漂って反落。それを受けた日経平均はNY引け後に発表されたストレステストの結果をどう捉えて良いのか戸惑うような値動きでマイナススタート。一方そのお陰でSQ値は9389円と比較的落ち着いた値で決まりました。その後前場はSQ値を挟んで揉み合いの展開に。ただ売りが一巡すると後場は落ち着きを見せ、徐々に買いが優勢になり、プラス圏で安定しました。

投資判断は「強気の買い」。前回も述べたように、金曜のポイントはSQ値がいくらで決まるかでした。ここが比較的落ち着いた値で付いたため下値支持帯となり、株価は週末要因やアメリカの雇用統計を控えた様子見ムードでも買いの方が勝ったわけです。これで当面の株価推移の堅調持続は約束されたようなものです。

そして金曜のNYダウもこれらの重要イベントが無事波瀾無く通過した事により、反発となりました。アメリカはイベント通過の無力感が漂って、来週は多少もたつくかも知れませんが、無事8500ドルという節目を突破できそうな目算が立ってきました。引き続きNYダウやアジア株が堅調に推移していることが、日本株の何よりの強気材料になります。

それを受けて日経平均はやはり1万円を目指す展開になろうかと思います。まだ5月上旬の段階ですが、5月危機を唱える人は随分と減ってきました。市場の雰囲気はかなり明るくなってきています。

一つ不安材料を挙げるとすれば、トヨタ(7203)が金曜引け後に示した大幅な赤字見通しです。トヨタの生産能力の過剰な状態が、明確な数字として決算に現れてきました。ただクライスラーの破産法申請でも大きな反応をしなかった株式市場は、今更トヨタの大赤字を見ても大方織り込んでいると思われます。その証拠に夜間取引でもアメリカADRでも約2%程度下の水準で落ち着いており、トヨタショックと言われる程の市場に対する影響力は無いと思われます。

また豚インフル関連も今ではすっかり悪材料とはされなくなってきました。ほとんど市場の感心は薄れていますが、本日遂に日本人での感染者も出てきたため、関連銘柄がもう一回位動意付くきっかけにはなるかも知れません。ただ初動程のインパクトは無いでしょう。

余談ですが免疫生物研究所(4570)は値動きの軽さもあって買われていますが、実際にはほとんど名前だけで買われており、事業的には関連性はありません。某掲示板には「ワクチンを一手に引き受けて製造している」というまことしやかな書き込みもありますが、非常に作為的なものです。この手の情報を安易に信じない方が良いでしょう。

テクニカル的にも2000円という価格帯が長かった銘柄ですから、次のストップ高水準1990円が目先の上限でしょう。どちらにしてもタミフルを製造しているロシュですら利幅が薄く、ベストセラー倒産ではないですけど、ワクチンの製造販売はやったとしても儲からない事業ではあります。

話を全体相場に戻しますが、自動車・豚インフルといった悪材料にも関わらず上昇基調が変わらない事は、今の相場の底堅さを明確に示しています。

新興市場は「強気の買い」。金曜は3指数共に上昇。前日はジャスダックの売買代金も半年前の水準まで増加しており、新興市場全体に熱が戻ってきているとも受け止められます。現在は大型株の方が妙味があるかも知れませんが、明らかにまだまだ出遅れている新興市場も、そろそろ次の主役の座を奪おうとしています。

ソフトクリエイト(3371)は小動き。引け後に決算を発表。前期業績は良かったものの、今期見通しが減収減益(最終利益のみ増加)と良くない数字が出ています。特化.comの売却を加味しても良い数字とは言えません。この辺りがマーケットには嫌気されそうな形です。主因はやはり昨今の景気動向により、企業のIT投資に対する慎重姿勢が同社の業績に悪影響を及ぼすと判断している模様。元々保守的に見積もる会社ですから、この数字が下限であると見る事はできそうですが、それでも上場後初の期首時点での見通し下方修正ですから、投資家に与えるショックはあると思われます。

ダイハツ(7262)は続伸。為替が円安で落ち着いている事を好感し950円手前まで。前述したようにトヨタの大幅赤字はグループ会社としてマイナスですが、中国で小型車が好調な事もあって、同社の落ち込みのペースは比較的緩やかなものになるでしょう。一方、信用倍率で見た需給は売り長で上昇トレンド維持は期待できるものの、テクニカル的には52週線が迫ってきており、上値は次第に重くなってくると思われます。

みずほFG(8411)は続伸。アメリカストレステストの結果を受けて、金融株全般に安心感が拡がっている模様。前日の上昇が急激だったため、正直一旦値を下げてくるかなと思っていたのですが、メガバンク全般しっかりした値動きでした。3月の高値を抜いてきて、トレンドは良好。空売りも入ってきているため、視界は明るそうです。

コニカミノルタ(4902)は大幅続伸。野村が投資判断を「1」とし、目標株価を1300円とした事が材料視。液晶フィルムの在庫調整は各社でバラつきがあるものの、同社に関しては稼働率の上昇が強気材料とされた模様。株価は何とか900円まで戻してきました。来週14日の決算は果たしてどう出るか。

以下ポートフォリオの動きです。

買い銘柄

ソフトクリエイト(3371) 2005年12月2日より 3470円→640円 目標6000円

ソネットエンターテインメント(3789) 2006年1月20日より 390000円→225700円 目標75万円

ソフトバンク(9984) 2007年10月5日より 2400円→1823円 目標3000円

メディカルシステムネットワーク(4350) 2007年10月15日より 117000円→109900円 目標20万円

ダイハツ(7262) 2008年3月25日より 1141円→945円 目標1500円

みずほFG(8411) 2008年4月15日より 433円→246円 目標700円 (1000株単元変更考慮)

SEH&I(9478) 5月28日より 13000円→8310円 目標2万円

日本リテールファンド(8953)  8月31日より 450000円→400000円 目標55万円

コニカミノルタHD(4902) 2月5日より 785円→906円 目標1000円

※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。