KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

アメリカ議会混乱で1万円割れ

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日経平均は金曜続落。前日のNYは財政の崖に対する楽観的な見通しが大勢を占めて堅調。それを受けた日経平均は朝方から大きく買われ、水曜高値を上抜き直近高値を更新。勢いの強さを見せつけました。

ところがアメリカ下院の突然の休会が伝わると、ベイナー議長が共和党をまとめられないとの不安感からダウ先物が急落。それが3連休前の利確タイミングと絶妙にマッチしたことから、一気に1万円を割り込む急落になりました。

ただし9950円を割り込んだ水準では押し目を待っていた投資家の買いが入り下げ渋り。下げ幅は100円程度に落ち着きました。TOPIXの方はそれよりもマシな下落に。出来高は36億株、売買代金は1.9兆円と引き続き高水準を維持。


投資判断は「やや買い」に。金曜のNYは下院休会を受けて大きく下げたものの、引けにかけては下げ渋りの動きが出ました。それを受けてシカゴ225先物は現時点でとりあえず1万円回復となっています。ただ日本は月曜もお休みのため、もう一日アメリカの動きを見極める必要があります。

そのアメリカ市場は月曜短縮取引で、火曜は休日。市場はクリスマスモードであるため、来週の日本市場も商いが細るのは避けられなさそうです。ただ細ると言っても十分20億株は越えてくるでしょうから、解散前の閑散とはレベルが異なります。

私はこのボリュームの膨らみを奇貨と見て、ここからは買っていくべきタイミングと見ます。前回「現段階のイメージとしては今週は高いけれども、来週は「掉尾の一振」とはならず、軟調になってくるものと見ています」としていましたが、一日早く急落が実現したので、相対的に「掉尾の一振」への期待感が高まってきました。

一応最終週の騰落は過去勝率8割というアノマリーもありますので、それも一つの支援材料になるかと思います。
http://kabu.nsjournal.jp/gaikyo/961.html

個人的にはそれが無かったとしても、今の相場の強さを感じます。それはどちらかというと為替に着目しています。

今回のアメリカの財政の崖を巡る混乱は、売り方にとって格好の好材料です。NYダウやS&Pも良い戻りを付けて「熟れ頃」ですし、NASDAQも足元でApple株が下落基調にあることから、基本的には下落しやすい環境にあると言えます。ですから、今回の下院休会を受けてもっと下げても良いはずでした。

為替に関しても足元で円のショートポジションは5年強ぶりの高水準に達しています。なのできっかけが少しあれば一気に買い戻し圧力が高まるはずでした。ところが84円を瞬間的に割った程度で、その後は再度下値切り上げ歩調にあります。

一応この点に関しては、私は以前より「ドル円で84円に抵抗力がある」としている通り、このまま一気に円安が進むとは考えていません。一旦は2月中旬頃に向けて81円くらいまで円高基調が続くのではないかと見ています。それでも一気に巻き戻しが進まなかった、という点に地合の良さを感じています。

前回も書いたように、円安進展はないけれども2月までじり高の流れが続くというのが基本路線です。それは最後の出遅れ株銀行株を中心とした底上げ相場が続くと見ているからです。そして2月でそのじり高歩調が終わるかどうかはまた別で、2月のイタリア選挙が問題なく過ぎれば(私は問題ないと見ていますが)、4月頃までの上昇相場を見込めると思います。

なお、引き続き騰落レシオが150越えとなっていますが、やはり前回の繰り返しになりますけれど、これはむしろ相場の勢いを指し示すサインであり、過熱感よりも先高感を示すものだと見ています。

大納会までに年初来高値の10255円を抜けてくるかが今の焦点ですが、私は抜けてくる可能性が高いと見ています。


新興市場は「強気の買い」。金曜は両指数共に軟調。東証1部が弱る中で相対的には底堅さがありましたが、強含むまではいきませんでした。マザーズには今年最後のIPO地盤ネット(6072)が好スタートを切りましたが、他の銘柄への波及は限定的。

ただ、新興市場は来年から信用取引規制緩和による短期売買の増加という、新興バブル以来の変化点が訪れます。更に来年は今年よりもIPOが増加すると見込まれており、次第に緩和資金の受け皿として株式市場の存在は大きくなってくるものと見られます。

東証・大証(8697)の統合効果もあり、ライブドアショックから7年経過の来年は、いよいよ大きく飛躍を見せる年になると見ています。


ポートフォリオ銘柄】
みずほFG(8411)は変わらず。朝方は買われて一時150円台回復の年初来高値更新。震災直後以来の高値水準となっています。ただ他のメガバンクである三菱UFJFG(8306)や三井住友FG(8316)は震災前の水準を既に回復しており、みずほの出遅れが目立ちます。

確かに同社は震災後に増資やみずほ証券の完全子会社による株式交換などから発行済株式数自体1割近く増えているため、時価総額で言えば妥当な水準かも知れません。ただチャート的には震災後の急落で上に152円〜160円の大きな窓が開いており、この窓埋めに向かう動きが出やすい環境にあると見ています。


木曜寄り付きより買いポートフォリオ入れとなったソフトクリエイト(3371)は堅調。非常に地味ながらじわりと値を上げています。終値ベースでは震災前の2/22以来の水準に。

チャート的には5日線に支持される格好で25日線と75日線のゴールデンクロスが火曜にも示現予定。信用買い残が膨らんできていることは気がかりですが、週足のMACDも好転してきたことから、まず上場来高値1405円を目指す動きになっていると思われます。


そして今回は一銘柄また売りポートフォリオに入れたい銘柄があります。懲りずにまたファーストリテイリング(9983)を挙げます。

今までも何度となく売りで取り上げてきましたが、やはり今後の成長性に対する疑念と割高感は否めません。日経平均1万円回復の立役者となった同社ですが、一度回復させてしまえばお役ご免感が出てくるものと思われます。

同社の主力であるユニクロは、今や国内の衣料品メーカーではなく、ライバルはH&MやGAPといった海外ブランド。ただいち早く流行を取り入れてファッション性で勝負するこれらのライバルとは違う路線、すなわちヒートテックなどに代表される機能性衣料で同社は差別化を図っています。その戦略自体は間違っていないのですが、その分原価率が高くつきます。

またライバル共に新興国に一斉に新規出店攻勢を仕掛けている中で、競争激化の波に飲まれるのは避けられません。ブランド力を確立するために各国の最も地価の高い土地に旗艦店を出店する必要があり、必要経費も嵩んできます。前期決算において、ユニクロの海外の営業利益率は7%とライバルに比べて見劣りが否めません。

現在のところ同社はその他ROEなどの収益性の面においてもこれらの海外ライバル衣料に負けており、相対的に世界的なポートフォリオに組入辛くなっています。

更にご丁寧にIRで投資単位の引き下げは必要無いと言明しており、分割などの株式的な期待感はありません。

また、金曜は国内同業のジーンズメイト(7448)の月次がまたマイナスに転じており、決算もイマイチ。衣料品各社はデフレ化での強さを見せていましたが、ここからの外需買い戻しの地合を考えると相対的な割高感が色濃く出ています。

チャート的には木金と長めの陰線が並んできてパラボリックが暗転。もし月曜また寄り付きは高めに始まって売られるようなら「三羽ガラス」の形状になって、75日線を目指す流れになると思われます。週足でもストキャスが暗転し、長期上昇トレンドが大転換したとまでは言いませんが、長期上昇トレンドの中の短期調整入りくらいは示していそうです。

需給面では高値圏であることと圧倒的な売り長になっていることで良い状態をキープしています。一方で14日のSQで商いが膨らんだ水準をまだ上回っていることから、ここが下支えする恐れもあります。

ただ同社は12月に上がりやすいアノマリーがありましたが、一転1月はその反動もあって反落しやすいアノマリーもあります。そんなわけで、この反落部分を取りに行こうと思います。地合が良いので目標は19000円と控えめに。月曜の寄り付きから売りポートフォリオ入れとします。


・・・というわけで今回も文字数の関係上この辺で。


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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。