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日経平均は反落。前日のNYは薄商いの中でダウが連日の高値を付け、S&Pも上値追いで史上最高値に接近。それを受けた日経平均も朝方から買いが先行し、一時12500円に迫る場面もありました。ドル円が97円に接近したことも追い風に。
ただ後場からは下げに転じる流れに。ここまで8日連続高だったことや、JT(2914)の売出応募に対する換金売りも出たとのこと。結局そのままTOPIXと共に安値引けとなりました。売買高は42億株台、売買代金は2.8兆円と、アメリカとは異なり高水準を保っています。
投資判断は「やや買い」。引け味は悪かったですが、そうは言っても高値を更新していますし、これだけ上げが続いてきた中で自然な下落でしょう。高値更新銘柄が500を越える中で、過熱感を感じない人はいません。
上述のようにJTの換金売りに対する需給要因も指摘されますが、実際問題として今の高水準の商いの中で、どれほどの説得力があるかは不明です。この売りは受渡日となる15日まで続く見込みとされています。
一方、週末15日引けでイギリスFTSE指数の定期見直しによる浮動株比率ルール導入に伴い、日本株に約2000億円以上の買い需要が発生するとのこと。これら需給要因を当てはめれば、週央が売りのピークになり、週末にかけて上昇する流れも想定できますが果たして。
市場環境に関しては、引き続き様々なテーマの買い需要が発生し、個人投資家も含めた物色意欲は旺盛です。本日は後述のようにメタンハイドレート関連株が軒並み高となりましたし、一部では上野動物園のパンダの交尾行動が確認されたということで、東天紅(8181)や精養軒(9734)が買われるなど、切り口は多種多様です。
本日の下落は一説にはメタンハイドレートの実用化に前進したことで、日本の貿易赤字縮小→円高という気の早い動きも為替に出た様子。ならば、為替の変化も一過性のように感じます。
新興市場は「強気の買い」。本日は両指数共に軟調。本日は今月最初のIPOソフトマックス(3671)に事前の人気通り買いが殺到し、初値付かず。しかしその人気も他の銘柄には波及せず、マザーズ・JASDAQ共に続落となりました。
この辺り共に個人の信用取引の多い市場で空売りが入り辛い関係上、一度方向が出るとその流れが続きやすいですから、下落モードに入ると今週いっぱいくらいは下落が続くと見られます。それでも大きな流れはまだまだ変わっていません。本当に新興バブルが発生したら、この程度では収まりませんから。
【ポートフォリオ銘柄】
みずほFG(8411)は反落。メガバンク唯一の高値未更新銘柄として出遅れ感が強い銘柄でしたが、朝方にあっさり高値を更新するとその後はお役ご免とばかりに利益確定売りが出ました。
昨日・本日と寄り前の外資系証券の注文動向は買い越し株数が大きかったですが、その大部分は同社に入ったものと見られます。出来高も再度盛り上がってきましたが、彼らが上昇の原動力となったと言えましょう。
一方、本日はチャート的には高値で「かぶせ線」が出たので、ちょっと嫌な感じでもあります。信用倍率も一向に改善しませんし、需給的には微妙なところ。外国人の買いがどこまで続くかがカギを握りますから、今晩の海外マーケットの動向に注目です。
ソフトクリエイト(3371)は続伸で、連日の東証上場来高値を更新。ヘラクレス時代を含めても07年12月以来の高値となっています。引き続き期末権利取りの動きが出ていますが、本日は名前もコード番号も似たようなソフトマックス(3671)の人気も援護射撃だったとかなかったとか。株式市場は案外そういう理不尽なところもありますから。
この銘柄に関しては目標株価は取っ払って、権利落ち手前までのホールドを見込んでいますが、何とか2000円まで行ってくれないものかと思っています。
メディア工房(3815)は反発。ただ6万円を割り込んでしまったので、宣言通り利食い終了となりました。何とか25日線で反発しストキャスも好転したことでチャート的には良い形になったように見えますが、上述のように新興市場を巡る地合は少し微妙。まあ今回はこの辺りで撤退で良いかなと思います。
【注目銘柄】
三井海洋開発(6269)は一時ストップ高の大暴騰に。こちらは先月末配信の有料メルマガにて買いで取り上げ。以後はしばらくもみ合いが続いていましたが、最後の最後で好材料が出て公式的には先週末で一旦終了。無事上昇率は21.9%と大きく実を取ることができました。
まずはその時の取り上げ根拠から。
「海上に浮体式の原油生産設備を建造。今期は増収及び営業増益の見込み。受注高は過去最高を記録しており、為替の円安も追い風に。有利子負債も約70億円と4年前の1/8の水準にまで圧縮され、財務体質も良くなってきた。
また、同社は業態の特質性から、海洋資源開発に関する話題が材料になるケースが多い。昨年6月に報じられた「南鳥島付近に眠る莫大なレアアース」がその後の調査でより良質で埋蔵量が多いことが判明。これが材料になることで、再度買い上げられる流れに期待したい。
テクニカル的には25日までの各移動平均線を上回り、上値の節が無い状態。MACDやパラボリックは好転しており、一目均衡表も三役好転の流れが続いている。ストキャスは暗転しているものの、ボリンジャーバンドは+2σの拡大が続いており、上値余地が拡がっている状態。週足でも大体似たような流れに。
需給面では09年以降の三角持ち合いを上放れたことで、売りは一巡しているところ。特に現値が08年9月・10月で急落したところ(3500円→1000円)であり、価格帯出来高の薄いゾーンであるため、戻りも早いといえそうだ。信用買い残は差し引き16万株で、今年の最低水準にまで改善。日々の出来高との比較でも十分にこなせるレベルである。
予想PERは21.5倍で日本海洋掘削(1606)の29.8倍との比較では割安(※厳密には同業ではないが、似たような業種として両社取り上げられることが多いため比較対照とした)。一方PBRは2.0倍で同1.4倍との比較では割高である。予想ROEは7.3%で同4.2%との比較では高いが、配当利回りは1.3%で東証の平均1.9%との比較では低い。
買値は本日の高値を上回らない程度のところで。ただ特段朝方から材料視されない場合は2/14安値1909円→2/25高値2524円の1/3押し水準である2320円以下の辺りを目安に。目標は上値の節が無いため来週いっぱいの間でいけるところまで、というようなニュアンスで。損切りは買値から4%下の水準で適宜」
先週金曜昼のNHKニュースにおいて「愛知沖でのメタンハイドレート開発が実現する見通し」と報じられると、日本海洋掘削(1606)、鉱研工業(6297)と併せて急騰。その際「一度こういう材料が出た銘柄は、時流に乗って何度も似たような材料が出てくるものですから、その都度買われる流れになりそう」としました。
そして本日はまたお昼にNHKで「メタンハイドレートからのガス生産を確認」と報じられ、後場から一斉高の展開に。正直こんなに短期間で成果を出してくるとは思っていませんでしたが、上手く繋げることができました。
それを受けて同社の他にも日本海洋掘削(1606)、鉱研工業(6297)、石油資源開発(1662)といったど真ん中銘柄や、タンク建設の思惑からトーヨーカネツ(6369)なども買われました。
で、本日配信の有料メルマガでは以下の通り続けました。
「私はブログやセミナーなどでも繰り返して言っていますが、株をやる上で必ず必要なのは「森を見て木を見る」ことです。
森を見る、というのは、日本が今どういう状況にあるかを把握することですが、日本という国にお金を入れるにあたって、一番の懸念材料は何といっても大きな借金。少子高齢化による競争力の低下もありますが、目先は1000兆円を超す借金がアメリカの双子の赤字と同じように日本のガンと言えます。
それを解消するにはどうしたら良いか、というと、残念ながら景気回復による法人税収入の拡大が見込めない以上(人件費の海外移転同様、法人税の安い国に企業が簡単に移転できる環境が整ってきていることから、国家間で法人税率の引き下げ競争が起き企業の奪い合い起こる)、インフレを起こして実質的に借金を減らすか、アメリカのシェールガス革命に倣って自国で資源を得られるようになるしかありません。
アベノミクスによる物価上昇の陰の部分としてインフレによる実質借金の減少が既に実行されようとしていますが、明るい減少の方策としては後者の策が望ましいのは道理です。
回りくどく何が言いたかったかというと、エネルギー政策はインフレターゲットに並ぶ国策です。
それはiPS細胞よりも近視眼的に力を入れる方面の話と言えましょう。
で、そう考えると、今回例えば三井海洋開発などはPER、PBRを見るととても割高のように見えますが、年初のバイオ株相場を想起すれば1万円とかいう数字があっても不思議ではありません。あまり買い煽りは好きではありませんが、バイオ株のような大テーマになれば「まだ上がるの?」というような相場になるかも知れません。
今はそれだけ地合が良いですし、超短期的にはまだ眠っている外国人投資家が目覚めて日本のニュースに気付けば、明日にも改めて買ってくるかも知れませんし。値動きが激しいので割り切る気持ちと損切りは必須ですが、今年は何度かこのテーマがはやされると思います。本日太陽光の買取価格引き下げが出たのも象徴的。
本日に関しては日本海洋掘削をストップ高に貼り付けて、三井海洋開発を買う作戦が露骨です。
二つの銘柄を見比べながら慎重に売買したいところです。間違っても空売りをするようなことはしない方が良いと思います」
メタンハイドレートに関しては、まだ実用化には色々な問題があります。中でも一番大きいのは採算に見合うコストですが、そのコストに関しては今後話が進めばもっと切り下げられますし、一番簡単に「解決」する道があります。それは原油など他のエネルギー価格が上がることです。
そうなってくると否が応でもメタンハイドレートに注力せざるを得なくなり、国からの補助も期待できます。国策ですから。
iPS細胞以来、最近「わくわく」させてくれるニュースが増えていますが、今回もその「わくわく」感が株式市場に大きなうねりを起こすものと思います。
・・・と言うわけで、今回も恒例の文字数制限でここまで。
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お陰様で最近は成績も良いので、会員様が順調に増加中です。誠にありがとうございます。
最近は講演会に呼ばれるようになったり、昔の友人から久しぶりに連絡があったと思ったら株の相談だったりと、自身の環境の変化も感じますが「いつ買うの?今でしょ!」の株式市場。皆様も是非有料メルマガをご検討いただければと思います。
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。