KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

配当落ち分の再投資買いでしっかり

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日経平均は本日続伸。前日のNYは米中が双方に追加関税を発動したことでダウやS&Pが軟化。ただOPECなどによる増産拒否により原油価格が上昇し、エネルギー株が堅調でした。また対中関税の対象外となったAppleがしっかりでNASDAQも堅調。

それを受けた日経平均は朝方こそ先週末終値を挟んだ値動き。注目されていた日米通商協議(FFR)が翌日に延期となったことで手がかり難となりました。中国株は軟調スタートになったものの、明日の中間配当権利落ち分の再投資買いが入ってしっかり。引けにかけて買われ、高値圏で引けました。売買高は18億株台、売買代金は3.4兆円弱と膨らみました。優待人気の空運などが特に堅調。


投資判断は「やや売り」。アメリカの長期金利がここでまた3%を超えてきて、やや円安が進んで全般的にリスクオンモードになりました。ただドルインデックスがむしろ下落しています。

景気が良くなって金利が上がるというのがベストシナリオなのですが、今回の金利上昇は中国によるアメリカ国債売却といった動きも見られる様子。下記の記事はあくまで過去の話ですが、これはアメリカの金利上昇と合わせて中国の外貨準備減少という両面からのマイナス要因となります。まだ警戒水域ではないと思いますが、こういう動きがあるという面は認識しておいて損は無いでしょう。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-09-18/PF9QM86JIJUQ01

収まりがつかない米中貿易戦争ですが、このネタでは相場も大きく崩れなくなってきました。ただ今回一つ看過できない点として中国がiPhoneの部品を売らないと言い出したこと(※まだ検討段階)。元々今回の報復関税合戦は、中国からアメリカから買っているものが少ないために、物理的にも中国側が分が悪い(かけられる関税の余地が少ない)とされていました。
https://jp.wsj.com/articles/SB11278398798706413804804584477703785349432

しかし今回「売らない」と言い始めたのは、アメリカの根っこから景気を腐らせる作戦になるわけですから、事態は金額以上に一段と深刻さを帯びていると思います。

しかし何故貿易戦争が激化しているのに株価が上がるのか、ということを一応理性的に捉えてみると、関税を小出しにかけていけば、前倒し消費を順々に取り込むことができるからでしょうか。例えば消費増税前に住宅関連株が上がったりしますが、それは需要の先食いであったとしても、少なくとも次の決算の数字は良いので株価は上がる、というパターンに似ています。

卑近な例として私自身感じたのですが、先般の新型iPhoneの発表を見てどれもイマイチだったので「まだ別にiPhone4S動くし、次のiPhoneまで更に待とうかな」なんて思い始めたものの、今回もし本当に中国による部品供給制限となって次のiPhoneが無茶苦茶高くなる、あるいはそもそも次の新製品が出ない、ということになるのなら「じゃあやっぱり今回のやつ買おうかな」と思ったりしました。

つまり先に関税がかけられた商品に関しては需要は落ちるものの、第三弾のターゲットになっている商品に関しては需要の先食いが起こる、しかも第三弾のターゲットの方が規模や範囲が大きいので、指標的には好調を継続できる、これを繰り返していけば、長期的に順繰りに需要を先食いできる、というロジックになります。

まあ今回の株高が本当にそこまで見越したのかどうかは不明であり、個人的にはあくまで警戒より関税合戦が酷くならなかったことに対するアク抜けだろうとは思いますが。

日本の方は先週から一服のNT倍率の上昇ですが、パッシブ運用するファンドが日経平均型約15.4兆円、TOPIX型が約47.6兆円ということで、この配当落ち前後に恒例の配当落ち分の先物買いを入れて再投資する動きが出て、TOPIXの方が大きい分、NT倍率は低下するという公算です。

3月の配当落ち日(3/28)にはNT倍率がボトムとなり、そこを起点として半年間上昇が続きました。信用期日などから「半年リズム」というのは株式市場でよく見受けられますから、その意味でも次の変化点としては明日9月配当落ちが候補として挙げられるでしょう。一方、水準論での節目となると特に目先見当たらず、13.5倍台乗せを見ないことには収まらないのかも知れません。従ってもう少し上げ余地があるのかも知れません。

今週は重要スケジュールとしてアメリFOMCが控えています。利上げは確実視されていますし、また月末なのでそれ以外でも各国で重要指標が発表されやすい時期。

こうして振り返ってみると、状況はいよいよ年初に似ているような感じです。前年10月に連騰記録まで作ったのに超えられなかった23000円の壁を年初に突破→勢い良く急騰してボリンジャーバンド+3σを3日間攻める→その後も2週間高値をキープ、という動きになりました。今回も8月に8連騰→23000円の壁突破でボリンジャーバンド+3σを2日間攻めました。

ただ引き続き個人的にはここまでの株高は懐疑的です。これまで「アメリカ株とそれ以外」という動きが続いてきた中で、日本株だけが野党から抜け出す理由は特に無いでしょう。ドイツDAXは昨年末との比較では足元で下落率4.4%に対して、TOPIXは遂にプラスに転じてきました。つい2週間前までは日本株DAXも仲良く同じ6.9%の下落率だったのに、ここ一週間で日本株が急騰し一抜け。

この一週間で何か日本にとって良いことがあったのか。確かに本日半島情勢がまた一歩前に進んだかのように見えますし、一方イギリスのBrexitに対する警戒感も根強く残りDAXの足を引っ張ります。わかりきっていた安倍首相の再選がここまで好感されるのもおかしな話です。


新興市場も「やや売り」。本日は両指数共に堅調。富士フイルムHD(4901)によるiPS治験報道などを受けてバイオ株がしっかり。メルカリ(4385)やMTG(7806)といった主力株もしっかりでした。上がってきたらアンジェス(4563)のように増資せざるを得ないのが赤字バイオベンチャーの宿命ですが、そういう意味では株式市場は医薬発展に大いに貢献していると言えます。


ポートフォリオ銘柄】
売りポートフォリオ竹内製作所(6432)は続落。米中貿易戦争激化を受けてアメリカではキャタピラー軟調。それを受けて本日はコマツ(6301)や日立建機(6305)を含め日本の建機株にも売りが波及しました。その中では下落がマシな方でしたが、とりあえず次の決算を見て進退を決めたいと思います。


同じく売りポートフォリオソフトバンクG(9984)は反落。上述したようにNT倍率が低下してくる中で、本日も日経平均寄与度の高いファーストリテイリング(9983)と共に売られる形に。また特に利回りが高く無いのも両銘柄の特徴で、再投資買いが入り辛いところが本日下落の要因だったと見られます。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。