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本日の日経平均は反発。前日のNYはAppleの新製品発表会やAmazonプライムデーへの期待感など時価総額の大きい銘柄が買われて指数を牽引。NASDAQが特に強含む一日となりました。ただVIX指数は25.1ポイントに微増。WTI原油先物は40ドル割れの流れ。債券市場はお休みでしたが、ドル円はやや円高方向に振れました。
それらを受けた日経平均は朝方から買いが先行。ただ寄り天となると次第に利食い売りに押され、マイナス圏に沈みました。香港市場が台風でお休みの中で上海が弱含んだことや、J&Jがコロナ新薬の治験中断などの報道を受けて23500円を割り込む場面もありました。
ただ後場はプラスに切り返してスタート。そのまま40円程の小さい値幅での推移となり、23600円を回復して終えました。売買高は8億株台、売買代金は1.8兆円台と低調。
投資判断は「中立」。アメリカ大統領選挙の方向性が見えてきた中で、次のステージが見えてきた形。私のように上値の重さからやや売り目線で見ていた投資家も多いでしょうから、その分の逆激が出やすい環境になっています。
アメリカの大統領選挙がドンドン近づくにつれ、バイデン一択のような雰囲気が出てきている一方、株式市場はしっかりしています。私もトランプ大統領再選っぽいとは思っているのですが、どうも市場関係者のコメントが皆「再選」なので、市場の方は本気にしていないのかも知れません。そうなってくると裏の裏で結局バイデン氏が勝ちそうですが。
ただもう何ヶ月も前から散々繰り返していますが、私はどちらが大統領になろうと、株価のショックは一日で吸収されて元の上昇波動に戻ると思っています。16年のBrexit、トランプ大統領当選、先般の安倍首相辞任、それぞれ一日で消化したのと同様です。
特に4年前のトラウマが投資家全員の周知であり、どんなに「当選ほぼ確実」という事前報道が出ても、誰も確信を持って当選確実だとは思っていません。選挙前に何があるかわからない「オクトーバーサプライズ」なんて単語もにわかに出てきた流行語ですが、選挙後も何が起こるかわかりません。それに備えていないお気楽な投資家は居ないでしょう。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-09/QHXROEDWX2Q501
とは言うものの、冒頭で述べたようにVIX指数は25.0ポイントまで低下してきました。先んじて日経VIの方が2月急騰前以来の水準まで下がっていたのですが、アメリカの方もオプション価格に落ち着きが出てきたということでもあります。もっとも、25ポイントという数字は昨年までなら十分高い水準でもありましたから、下がったといってもあくまで直近との相対的な比較に過ぎません。
ですから自身の予想とは違った結果になって、驚いて投げざるを得なくなる投資家は限定的でしょうし、そもそも市場で言われている動きとは逆に動く可能性だって十分あります(トランプ大統領が再選したら株安、バイデン氏が当選したら株高など)
ただ問題は今回は初日に決着が付くのか、というところで、僅差で負けるとトランプ大統領がゴネると見られていますから、結果判明が伸びれば伸びる程に相場は不透明感を気にする流れになり、また積極的に投資が向かわない状況に陥りそうです。
原油に関してはここのところ上昇の要因となっていたノルウェーでの油田ストが終了し、金曜に反落。ただWTI原油は40ドル付近で推移しており、アメリカの長期金利上昇の割にはドルインデックスが下落していることで、強弱感が対立した結果安定的です。
投資主体別売買動向では先々週外国人投資家が現物を571億円の売り越し。一方先物は6,200億円の大幅売り越しということですが、配当落ちと再投資に伴う外資系証券のポジション調整によるものが大半という見方があり、週間の下落幅を見てもこの特殊要因説の方がしっくり来るような感じはあります。ただその分を差し引いても売り越しが続いたのは変わり無さそうですけれど。
直近の裁定残高は売り残1.9兆円に対して買い残0.5兆円の差し引き1.4兆円で前週に比べて677億円増加。この一ヶ月ジワジワと増えています。こういった辺りがあるので、本日のような悪材料が伝わってきても、相場が大崩れせずに持ちこたえる原動力になっているようです。
今週のスケジュールとしては、そこまで大きなものがありません。アメリカで決算発表が始まってくるので、個別色が少しずつ出てくる週になりそうです。
本日はAppleの新製品発表会があり、5G対応のiPhone新製品が出てくるのではないかという見方が強いです。
14日(水)はオランダの半導体製造装置大手ASMLの決算。先週はサムスン電子や台湾TSMCなど半導体関連の決算見通しが良かったことで半導体関連株が買われる場面がありました。今週もこれで火が付くかどうか。
15日(木)は日本でファーストリテイリング(9983)の決算。今回は本決算でもあるので珍しくSQ前ではありませんでした。足元で最高値に接近しており、最高値更新となるかどうかは日経平均の影響力も大きいので注目です。中国では消費者物価指数。イギリスはEUとのFTA(自由貿易協定)締結交渉の妥結期限。合意の確率は66%と決して高くないのですが、妥結しなかったとしても協議継続の可能性もあるので、ショックが走る感じはありません。
アメリカではNYやフィラデルフィア連銀の製造業景況指数。なお、この日予定されていた大統領候補者の第二回討論会は、リモート開催をごねるトランプ大統領の意向で異例の中止となりました。支持率挽回のウルトラCは何かあるのでしょうか。
16日(金)はアメリカで9月小売売上高。8月は0.6%増に止まり、予想や7月の0.9%増からも低下となりました。9月予想は0.7%増ということですが、復調が見られるかどうか。
新興市場は「やや買い」。本日は両指数共に軟調。マザーズ市場が遂に時価総額10兆円台に乗せ、JASDAQ市場と逆転しました。まあマザーズ市場はIPOもドンドン入ってきますし(逆にドンドン出てもいきますが)、それ自体に特段意味はありません。ただ過熱感を象徴する事象であることは確かだろうと思います。
【ポートフォリオ銘柄】
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)は続伸。上場来高値に迫ってきました。バイデン氏勝利期待感から太陽光関連株に物色が入り、インフラファンドも活況に。他のインフラファンドも上値追いとなっているところが目立ちます。ここから更に投信の設定などが出てくると、流動性の薄いところで一段高の期待感も持てます。
サニックス(4651)は反発。一時急騰する場面がありました。こらちもやはりバイデン氏勝利を確信した環境関連株の買いなどが追い風の模様。レノバ(9519)やイーレックス(9517)など、再生エネルギー関連株は軒並み大幅高に。同社は中でもだいぶ出遅れていますから、更なる仕手化にも期待感があります。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。