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日経平均は本日続落。前日のNYは公表された9月FOMC議事要旨において、引き続きタカ派発言が主流も幾人かの参加者は追加引き締めのペースを調整することが重要と発言したことで強弱感対立。全般的には翌日のCPI公表を控えて様子見気運が高まり、3指数揃って最終的には下落だったものの、前日終値を挟んで結局寄値水準に戻す十字足。VIX指数も33.6ポイントと横ばい。
それらを受けた日経平均は朝方から売りが先行。G7での黒田総裁による緩和継続発言を受けてドル円が147円に接近する動きに。ただ単なる日本売りの流れになっています。指数の下げ以上に個別の下落率が大きい印象。売買代金は11時時点で1.1兆円台と低調。REIT指数も軟調。
投資判断は「買い」。9月期末に売りが膨らみましたが、評価が出る機関投資家はこれだけ相場が下がっている中で「ほら、9月末時点で私はこんなにキャッシュを積み上げていたのです」と、投資家に説明できれば、いつ換金したか売買記録までを投資家に説明するわけではないですから「おぉ、先見の明があったな」と評価してもらえるかも知れません。そういった「投資家側の事情」で下がった面が強いと認識しています。
目先は金利がどこで上げ止まるのかが焦点になってきます。今の市場のコンセンサスとしては「リセッションは避けられない」という理屈から株が下がっているわけですが、であるならば何故債券や金が買われないのか。個人投資家の場合はともかくとして、機関投資家のキャッシュポジションは極端に増やすわけにもいかないはず。そう考えると、ここからは債券市場も買われやすい、金利も伸び悩むと思います。
VIX指数が極端に伸び無い一方で30ポイント台を越え続けているのは不気味ですが、機関投資家以外にも、個人投資家のセンチメントも歴史的な最悪水準。毎週「強気」「中立」「弱気」の3択で取られるアンケートでは、リーマンショック以来の最悪レベルとなっています。毎回紹介している「恐怖と欲望指数」も合わせ、ここから今更売ってくるよりは、買われるという目線で見た方が良い最悪水準です。
https://www.aaii.com/sentimentsurvey
ドル円に関しては時折「すわ、また介入か」というような仕掛け円買いも見られ、容易に円を売り崩せない状況でもあります。今回介入に使われた金額は金曜に3兆円弱と公表され、大体市場が予想していた程度ですが、今後アメリカの長期金利が上がり辛いのであれば、やはりこの辺りのラインがここ数年の高値となる可能性があります。
今買い転換する理由に乏しいのが正直なところです。あくまで上述したように「9月期末を通過し、タイミング的にもう良いんじゃないか」というくらいしかありません。
じゃあ積極的に誰か買うか・・・と言われると、せいぜい売り方の買い戻しが限度かも知れません。まあこれだけ買い材料が無いからそこ、今更下がらないのでは・・・という裏の裏みたいな考え方はできますが。空売り比率が50%を超えてきたら「明日から買いです!」と自信を持って言えるのですが。それが私の中で引っかかっています。
何と言ってもまずアメリカ株がまず陽線を出すようにならないと、日本株も素直に上がれません。陽線を出す、ということは場中に売られないということであり、機関投資家が売らなくなったということ。
機関投資家はその図体の大きさから、一度売ると決めても市場インパクトを考慮して、何日にも注文を分けて出さないといけません。ですからズルズルズルズル下がり続けるのです。それが切れたという確信がないと買い転換は難しいです。
9月月間の下落率は、日経平均△7.7%、TOPIX△6.5%に対してNYダウ△8.8%、S&P△9.3%、NASDAQ△10.5%ということで、日本株の方が若干マシでした。ただドル建て日経平均は△11.5%なので、外国人投資家目線での日本株の下落率はむしろ高くなっています。ちなみにユーロストックス50は△5.7%と、意外にユーロ圏の大型株は健闘しています。
外国人投資家の日本株売り越しも今年現物では3兆円超となっています。世界の投資家のベンチマークMSCIは日本株のウエイトが数年前に比べて随分落ちているので、そういう意味で外国人経由の換金売りはここから出辛くなってくるでしょう。
逆に一転株価の下げ止まりの動きが出たら、一気にウエイトを高めてくるので、20年後半のコロナショックからの回復局面のように、日本株の方がアメリカ株を相対的にアウトパフォームできる期待はあります。
日銀短観ではドル円の為替前提が前回の119.0円→125.7円に修正され、それに伴い全産業の経常利益も△3.6%→1.1%へと一転増益修正に。外需を中心として日本株を見直す要因はあります。
今年は月間ではプラスとマイナスを繰り返す鯨幕的な動きが続いてきましたが、なまじ7月、8月とプラスが連続してしまったため、9月の引き戻しが大きくなってしまいました。であれば10月はその反動高に期待して「上に荒れる」3日新甫となってもらいたいところです。アメリカ株は10月に恐慌的な動きが起きやすいというアノマリーは不安ですが、そういった不安感がある時の方が戻りも大きくなるとは思います。
クレディスイスの破綻懸念は、デフォルトに対する保証料であるCDSの価格が09年以来の水準に上昇したことに端を発していますが、CEOを始めとする幹部が火消しの発言。
個人的にはドイツ銀行も破綻する破綻する・・・と言われて未だ破綻していませんし、気にするレベルではないと考えています。恒大集団危機の時もHSBC破綻が囁かれましたし、こういう時期は必ずセットで出てきますね。しかし今となっては誰も恒大集団に関心がありません。そんなもんです。むしろ、これで世界の株価が反応しないのであれば悪材料耐性も十分で、いよいよリスクオンモードに変わってくるのではないかという気もします。
新興市場も「買い」。本日の東証グロース市場指数は続落。時価総額首位のビジョナル(4194)が売られ、押し下げる形。今晩CPIショックが発生し、アメリカの長期金利が4%を越えてくるようならグロース株に一段と売り圧力が・・・という警戒感から、買いの手が引っ込んでいる感じ。ただもし今晩のCPIを上手く乗り切れば、明日以降はグロース主導での戻りになると見られます。
【ポートフォリオ銘柄】
アニコムHD(8715)は続伸。年初来安値圏での攻防が続きます。昨日発表された信用残高では、売り残が10万株回復。この安値圏から更に売りで取ろうとしている人が増えている模様ですが、一方で同業のアイペットHD(7339)は今年度での高値圏に。ディフェンシブセクターとしてもう少し買われても良いと思いますが。
トヨタ(7203)も続伸。ただ為替がまた一段と円安に進みましたが、目立った買い材料にはならず。世界的な景気減速懸念の方が重石になってきている印象です。今年は1800円水準を底にした三角持ち合いでしっかりしており、CPIや明日のSQ通過後のアク抜けに期待します。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。
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アニコムHD(8715)は続伸。年初来安値圏での攻防が続きます。昨日発表された信用残高では、売り残が10万株回復。この安値圏から更に売りで取ろうとしている人が増えている模様ですが、一方で同業のアイペットHD(7339)は今年度での高値圏に。ディフェンシブセクターとしてもう少し買われても良いと思いますが。
トヨタ(7203)も続伸。ただ為替がまた一段と円安に進みましたが、目立った買い材料にはならず。世界的な景気減速懸念の方が重石になってきている印象です。今年は1800円水準を底にした三角持ち合いでしっかりしており、CPIや明日のSQ通過後のアク抜けに期待します。
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