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日経平均は本日続落。前日のNYはヨーロッパへのガス供給懸念からユーロが売られユーロドルはまたパリティ割れに。ドイツの長期金利上昇を受けてアメリカの長期金利も上昇し、再び3%超となったことで3指数揃って軟調。SOX指数が3.7%の下落に。WTI原油先物は限月交代などもあって一時86ドル台まで下落も、OPECプラスが減産の可能性とサウジが警告したことで90ドル台回復。
それらを受けた日経平均は朝方から売りが先行。その後も為替が円高方向に振れ売りが止まず、28400円割れの場面がありました。日野自動車(7205)の不正拡大をきっかけに、日本の主力産業である自動車関連株が売られる形。ただその水準で3月と6月の高値抵抗線に接近してきたことから下げ渋り。特にグロース株中心に戻りました。
昼にNISA拡充報道が出たことで、後場は下げ幅を縮めてスタート。マザーズ指数がプラスに切り返すなど、底堅さを見せています。売買代金は13時時点で1.4兆円台と低調。REIT指数も軟調。
投資判断は「買い」。足元アメリカの長期金利上昇が目立っています。こうしてみると、結局17日に4,300億ドル規模の「インフレ抑制法」が成立して以降長期金利が上昇してきており、いつまでたっても減らないアメリカの財政赤字に投資家が業を煮やしている感じです。ジャンク債やビットコインなども下がって来ており、全般的にリスクオフムードが台頭してきました。アークイノベーションファンドも足元では急落。
https://jp.reuters.com/article/usa-congress-inflation-biden-idJPKBN2PM1QO
決算が一巡しアメリカの方はS&Pの500社平均で、2Qは9.7%増益ということですが、エネルギーセクターを除くと0.9%減益だったのとのこと。こちらは日本とは逆にドル高が重石になっています。
アメリカ株に関しては、ダウは200日線を越えてきたものの、S&Pの方が200日線に迫ってきており、ここを抜けられるかどうかで日本株の先行きも変化があるように思います。7月22日時点という一ヶ月近く昔の話になりますけれど、アメリカ株の信用買い残も引き続き低水準のまま。
https://www.finra.org/investors/learn-to-invest/advanced-investing/margin-statistics
日経平均の方は先週昨年末の水準を上回り、今年のプラス圏に浮上する場面がありました。NT倍率自体が昨年11月以来の水準まで上昇し、SOX指数が底打ちし上昇を始めた一ヶ月ほど前から日経平均主導の相場展開だったことがわかります。
https://nikkei225jp.com/data/nt.php
日経平均は先週1500円も駆け上がってきたので、誰しもが本日の下げは「当然の一服」と受け入れている空気感があります。
本日もまた最新データが出て来ますが、先々週末時点の信用倍率は前週3.5倍→3.2倍にまた改善。買い残がやや減り、売り残が増える理想的な形です。信用倍率は優待のタダ取りが増える3月末を除けば21年2月以来の水準ですが、当時は日経平均が3万円を超え、コロナ後の戻り高値を付けたところでした。
https://www.traders.co.jp/margin_derivatives/margin_transition
そう考えると不気味さはあるのですが、例の日経ダブルインバース(1357)の買い残はやはり過去最高を更新の1.8億口。同時に日経レバレッジETF(1570)の売り残も16年10月以来の400万口超えとなっていて、足元の日経平均の強さ(=NT倍率の強さ)の裏付けとなっています。
そういった需給状況に加え、個人的にはここ最近の上げに対して市場関係者がやたらと「上げが急過ぎる」「所詮売られていた分の買い戻しに過ぎない」と言うので、まだまだ上がるんじゃないかという気はしています。
先々週末時点の裁定買い残は1.3兆円に対して売り残0.2兆円の差し引き1.1兆円の買い長。前週に比べて3,864億円増えました。先週、特に週末SQの上げの原動力はどうもこの裁定買い残の積み上がりだったようです。つまり先物主導で買われ→現物との価格差が開いたところで先物売り+裁定買いのセット注文が増えた、と。先物主導で買われるということは、やはりSQを通過して外国人が新たにポジションを作り出したということでしょうか。
8月第2週の投資主体別売買動向では外国人投資家は現物を1,229億円の買い越し。先物も2,709億円の買い越しと先週の強さはやはり外国人投資家が作っていました。国内勢は自社株買いの事業法人以外は売り越し。
新興市場も「買い」。本日の東証グロース市場指数は反発。日本も長期金利が上昇し世界的に金利上昇懸念がつきまとってグロース株に売り圧力となったものの、先に出尽くし感が出て先行して反発した格好に。まだ週末のジャンクソンホールやPCEデフレーターを通過するまで油断はできませんが、それらを過ぎれば改めてグロース株優位の展開になっていくと思います。
【ポートフォリオ銘柄】
巴川製紙所(3878)は反落。ただ昨日までは地味に上昇し200日線まで値を戻してきました。紙パ業界は今回の決算シーズンで最も苦しんだ業界ですが、同社は事実上半導体向けや好調なトナーが主体であり、原料高分を価格転嫁しやすい位置にあります。足元スタンダード市場がしっかりしている点も支援材料と言えそうです。
トヨタ(7203)は軟調。子会社日野自動車(7205)の不正問題が拡大し、足を引っ張られる形に。足元で円安が進んできており、生産も10月頃から正常化してくるのではないかと見られていますが、期待感が広まるような形にはなっていません。うーん、今年は悪材料が相次ぎますが、それでもこの価格位置に居ることを評価すべきかも知れません。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。