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前日のNYは3指数揃って反発。S&PとNASDAQは終値ベースで最高値を更新。AMDがモルガン・スタンレーの格下げがあって下落したものの、半導体株指数のSOX指数は1.4%の上昇。一方、開発者会議でSiriとChatGPTとの連携を発表したAppleは出尽くしで1.9%の下落。長期金利は4.47%に上昇。WTI原油先物はゴールドマンサックスが夏場の需要増を予想し78ドル台に急伸。
投資判断は「売り」。先週の株式市場は
インド 3.7%
台湾 3.4%
SOX 3.2%
NASDAQ 2.4%
香港 1.6%
ユーロ・ストックス50 1.4%
S&P 1.3%
東証グロース 0.7%
日経平均 0.5%
NYダウ 0.3%
TOPIX △0.6%
ラッセル2000 △2.3%
といった具合。総選挙を受けて上昇したインドがトップで、上下動ありましたが結局金曜はまた買われて最高値を更新。全体的に新興国が強くなりました。また前週安の反動もあったSOX指数の上昇で台湾やNASDAQといったハイテク系の上昇も目立つ形。ただ日経平均には恩恵少なく、TOPIXはマイナスで日本は世界の中でも弱い動きでした。アメリカでも中小型株が沈む形。
毎回茶番の雇用統計は、株価には大きな影響を与えませんでした。雇用者数はヘルスケア、政府、レジャーといったパートタイムの雇用者数が伸びたことで、数字ほど質は良くありません。そもそも雇用統計の数字は毎月6万人ほど過大報告されていた可能性が指摘されており、適当なものです。失業率は3.9%→4.0%と2年4ヶ月ぶりの4%台に乗せましたが、そちらには反応無く。ともあれ今週はFOMCがあるので、まあそれを見てみましょうという具合。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-06-06/SENLVFDWLU6800
一方、雇用統計を受けて大きく変動したのは為替です。ドルインデックスが1ポイント近く急伸する形になっていますが、ユーロ圏の利下げとの相乗効果でユーロドルが急落。当然ドル円も円安方向に振れています。直近一週間の短期筋の動向とは逆の動き。メキシコペソは下がり続けていますし、今は株よりもFXの方にボラティリティが大きい格好です。
https://jp.tradingview.com/symbols/TVC-DXY/
ECB理事会では市場の予想通り0.25%の利下げが決定。前日のカナダに続いての利下げで、世界はすっかり利下げモードに入りました。まだなのはアメリカと、むしろ利上げモードの日本くらい。そして日本にとって重要なのは正にアメリカと日本の金利政策なのですが。個人的にはアメリカ株が利下げとなったら、いよいよ終わりの始まり(株安)だと思っていますが。
今週はFOMCやCPI、週末にはメジャーSQと日銀金融政策決定会合が控え、盆と正月が一緒に来たような週になります。なので、上がるなら今のうちという感じ。
ただアメリカ株が上がっても、どうもそれ以外のところに良い流れが波及しない感じがあります。もっと言えばまたマグニフィセント7に資金が集まり出して、アメリカでもそれ以外が弱い印象。あまり良い流れではないですね。日本も大型株が上がって小型株の根腐れが続いており、なかなか雰囲気は好転しません。今週はそれがまとめてひっくり返るきっかけになるのでしょうか。
日経平均のオプション的には勿論キリの良い39000円の建玉は多いのですが、コールとプットの多さでは38000円の方が多く、引力は下に強い印象です。
5月第5週の投資主体別売買動向では外国人投資家は現物を1,126億円の売り越し。一方、先物を1,874億円の買い越しということで、差し引きでは買い越しという形。一方、信託銀行(年金)は1,676億円の売り越しということで、結構な額の売り手に戻ってきました。それを買い支えるのが自社株買いの事業法人2,582億円。3週連続で最大の買い手になっています。
なお、グロース市場では外国人投資家は38億円の売り越し。まだ売りますね。グロース市場は事業法人の買いが無さそうなイメージですが、案外28億円の買い越しではあるのですけれど、結局弱い。ちなみに先週はIPOのアストロスケールHD(186A)が外国人投資家に結構配分されていますから(公募で2,217万株)、どれくらいの売り越しになるか注目。
新興市場は「中立」。昨日のグロース指数は反発。ほぼ寄り底で高値引け。売買代金は1331億円で活況。うちアストロスケールHDだけで324億円を占めました。ただまだ自律反発の域は出ていません。アメリカでもラッセル2000が弱いですが、貧富の差拡大は企業ベースでも現れているような感じです。
【ポートフォリオ銘柄】
アニコムHD(8715)は昨日反落。自社株買い発表以降、始めて土が付きました。ただ昨日は外国人投資家の参加率が低い月曜であったこともあり、まだトレンドが転換してしまったとは判断できませんね。足元では世界的にまた金利上昇局面となっており、保険株には追い風になりそうです。
SPDRゴールド(1326)は昨日軟調。買い手であった中国の購入が5月に止まったと伝わり、週末の金価格は急落。ただ好景気期待感のインドの需要や世界的な利下げモードにより長期的な上昇トレンドは崩れないと思います。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-06-07/SEPAL3T0AFB400
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお、上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。