約2週間程前に2月の成績発表をしましたが、今日は早くも3月分の成績発表です。直近ではやや市場の雰囲気も好転してきましたが、果たして先月はどんな一ヶ月だったのでしょうか。
買い銘柄
ソフトクリエイト(3371)
2005年12月2日後場より 3470円→1130円(先月)→1100円(24営業日保有 下落率2.7%)
先月末には日経新聞に上方修正報道が出て、一瞬盛り上がりを見せましたが、結局はいつもの不人気株に逆戻り。ただ株価は超低水準ながらもようやく安定感を見せています。新製品の発表もありましたし、後は日経新聞の報道に上乗せする位の好業績が会社側から正式発表されれば、長期下落トレンドもいよいよ転換かというところ。
ソネットエンターテイメント(3789)
2006年1月20日より 390000円→456000円(先月)→407000円(24営業日保有 下落率10.7%)
3月に入ってから株価には特段材料もなく失速。テクニカル的には現在非常に重要な場面ながらも、個人的には再上昇モードに入ったものと認識しております。特に材料視され易い子会社DeNA(2432)が急落後高値を取り、上放れの雰囲気にある事がその根拠。信用倍率に見られる需給動向も比較的良好で不安材料無し。来期業績の更なる飛躍に期待。さて、上場持ち株で評価した一株あたりの株価は54.3万円。ただしTOB中のゲームポットは全株取得したものとして算出しており、40%程度のプレミアがついていますが、元々時価総額が小さいのでその分を差し引いても53万円程度。まだまだ割安感は健在です。
オプトロム(7824)
5月25日より 59円→29円(先月)→26円(24営業日保有 下落率10.3%)
この銘柄も放置したまま随分と長い付き合いになってしまっています。この銘柄に残されている希望は新規事業にチャレンジするスピリットのみ。DVD以外に稼げる柱を作る事ができれば、株価は一発逆転に一縷の望みを託せます。まずは黒字化を。
ソフトバンク(9984)
10月5日より 2400円→2075円(先月)→1863円(24営業日保有 下落率10.2%)
直近の楽天(4755)を始めとするネット関連株上昇の波にはイマイチ乗れず。信用倍率の悪化に伴う需給悪もあり、なかなか上昇機運は高まりません。正直次の業績発表までは停滞した株価推移が続くかと思われます。ただ下値はだいぶ固いはずですから、目先はただただ辛抱の時。
メディカルシステムネットワーク(4350)
10月15日より 117000円→120000円(先月)→104000円(24営業日保有 下落率13.3%)
流動性の低さがマイナス面に大きく働き、株価は一時10万円割れに。今回のポートフォリオ内下落率トップでした。成長率の鈍化が嫌気されている格好ですが割安感は十分。増益自体は続いているわけですから、長期でどっしり構えていましょう。
不二製油(2607)
2月17日より 968円→918円(先月)→942円(24営業日保有 上昇率2.6%)
株価は緩やかながらも上昇トレンド。需給面でも圧倒的な売り長。業績面でも派手さはないものの海外拠点を拡充して増益確保。テクニカル的には週足が一目均衡表の雲を脱出さえすれば、1000円はあっと言う間でしょう。こちらもどっしりと構えたい銘柄。
新光証券(8606)
3月24日より 325円→347円(9営業日保有 上昇率3.4%)
一時300円割れの場面も見せるも、ここ最近の金融不安後退から一気に株価は戻り高値を更新。空売りも増えて需給的にもテクニカル的にも一気に好転してきました。株式市場が盛り上がれば、金融株の先兵として証券株が上がってくるでしょう。ただこのままの勢いが持続するとは正直思っていませんが、着実に一つ一つ節目を突破して下値を切り上げていって欲しいところ。
ダイハツ(7262)
3月25日より 1141円→1120円(8営業日保有 下落率1.8%)
順調に上昇トレンドを描いていましたが、GSの投資判断格下げによりやや軟調に。とはいえ下方に開いていた窓(1090円〜1098円)を埋めずに、上方に窓を大きく開けた形になっていますから、リバウンドを狙える局面。今回の急落は一時的なものだと認識しています。
売り銘柄
JT(2914)
1月22日より 607000円→531000円(先月)→500000円(20営業日保有 下落率6.2%)
案外長い付き合いになってしまいましたが、ようやく目標達成となりました。未だ同社を取り巻く環境は厳しく、これから株式市場が戻り局面となっていく場面では、ディフェンシブ性が逆に嫌気される局面になっていこうかと思われます。ただ当面はまだ市場が安定したとは言い難いため、少しリバウンドの場面があると見ています。一旦間を置いてから、また売りで攻めたい銘柄です。
任天堂(7974)
2月26日より 58800円→53400円(先月)→50000円(1営業日保有 下落率6.8%)
こちらは一応ちょこっとだけ先月のポートフォリオに絡んでいますが、計4営業日で8800円の下落は上出来だったと思います。ただ実は以前のように売り売りでいく場面は終わりつつあるのかなという気になっています。正直これだけの円高局面で株価水準が5万円台に残っているという事は相当まだ下値を狙っている人が多いという事。本来であればもっとガタガタしていても良い雰囲気なのですが、思いの外需給が崩れずにしぶとい状況。75日線を巡る攻防できちんと上抜く事ができたら今度は買いで見ていけるのではないかと思います。しばらく様子見で。
以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると
結果0.53(%/営業日)という結果が出ました。
計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計10で割り(同銘柄の複数売買は一度の取引として加減)、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。
ちなみにその間
日経平均 2/29終値13603円→13293円(24営業日 下落率2.3%) −0.1(%/営業日)
TOPIX 2/29終値1324→1288(24営業日 下落率2.7%) −0.11(%/営業日)
今月はちょっと我ながら嘘臭い結果だなと思っています。と言うのも結果的に任天堂が1営業日で大きく稼いでいる分、成績が大きく水増しされている格好となっているからです。このポートフォリオの計算式は短期間で多く稼げばその影響は大きなものになるので、例えば任天堂を24営業日保有していたと仮定したら1営業日辺りの騰落率は−0.12(%/営業日)となって、ベンチマークである各指標を下回ってしまいます。
この計算式による不具合は設定当初より認識していますが、一方で短期間で大きく損をした銘柄を損切りした場合は逆に大きく下方バイアスとして働きますから、統計学上はずっと算出を続けていればやがて平均化され、その影響は0に近づいていくはずです(例えば先月は4営業日で16%以上の損失を出した銘柄もありました)。なので今回の成績はとりあえず追い風参考記録程度に見ていただければ結構かと思います。
そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を推奨した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。
KA指数186.1ポイント
となりました。何とかKA指数もライブドアショック前の水準まで戻ってきた感じです。もう少しで200ポイントというところですが、約2年半で1.86倍のパフォーマンスというのは派手さこそはないものの、昨今の市場混乱の中では健闘しているものと自負しております。しかも原則寄り付きの値段で予め宣言し売買している、またブログが更新できない時は売買できないという制約の下ではよくできているんじゃないかなーと個人的には思っていますが、皆さんの評価はいかがでしょうか?
さて今後の展望ですが、日本株の投資判断は「強気の買い」としております。直近の株価はやはり下げ過ぎですから、急激なリバウンドで戻るという事はないとしても、懐疑の中で少しずつ参加者(投資家)を増やして戻っていく場面だと思っています。
その中で残り一つの懸念材料は、いつもの繰り返しになりますが何と言っても中国です。何も目の敵にするつもりはありませんが、やはり中国株は官製相場の下、高過ぎた評価を受けていると思っています。これが適正な価値に戻らないと、世界の市場が適正な水準に戻らないでしょう。アメリカが落ち着きを取り戻し、中国株が適正な水準に落ち着けば、商品市況に流れている投機資金も株式市場に回帰して丸く収まると思いますが、いずれにせよもう1ヶ月はやきもきする展開が続くものと想定されます。為替も次第に円安に、ただ当面(2ヶ月程度)は105円を挟んだ辺りで推移するものと思います。
そんな中で狙っていく業種、またこのブログで今月辺りポートフォリオ入れを虎視眈々と狙っているのは銀行株です。個人的に銀行株は永遠の「売り」銘柄なのですが(というのも低金利が続く昨今では、資金調達の手段は社債に奪われてしまうし、その他新規参入や日本経済の超長期的な先行きを考えると、既存銀行の戦略的には合併以外に業績の拡大が難しいと思われるため)、いくらなんでも今の株価水準は売られ過ぎ。そして日本株が戻る事を想定すると、下落局面での主役だった銀行、不動産株の戻りがまず先手を切って表れるものと思われるからです。そしてそんな銀行株にももう一段下げる場面があると思っていますから、そこを狙っていきたいと思っているわけです。
一方、不動産株の回復はまだ難しいのではないかと思います。というのも不動産株が上がる前にまず建設株が上がってこないと、不動産株が上がるという下地は出来上がらないと思われ、つまりは先行指標となり得る建設株の上昇を見極めてから不動産株という流れが出来ると思われるからです。(ちなみに銀行株の先行指標は証券株と思いますが、これはそれ程タイムラグがないためあまり上手く機能しません)
日経平均の方は最近回復基調を整えてきており、上値抵抗線(昨年12月高値16100円と2月高値14100円を結んだ直線)を抜いてきています。後は一目均衡表の雲突破が目先の上値抵抗帯で、テクニカル面ではそれ程不安がない状況です。一応日銀総裁も決まりそうで(個人的にはちょっとなあなあな感じに決まりそうで印象が悪いですが)後は外部要因(アメリカ、中国)が波風さえ立ててくれなければゆっくりとした回復局面に向かう予定です。
例年4月5月の指標は悪くなりがちですが、今年は既に悪くなっている分、それ程憂慮するに至らないと思います。さて、蓋を開けてみて来月は皆さんにどういう報告ができるでしょうか。
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。