今日は7月の成績発表です。先月、先々月と大勝でしたが、その勢いは果たして持続する事ができたでしょうか?早速検証してみましょう。
買い銘柄
ソフトクリエイト(3371)
2005年12月2日後場より 3470円→809円(先月)→840円(19営業日保有 上昇率3.8%)
先週月曜に第一四半期決算を発表。中身は通期見通しに向けて順調な立ち上がりを示し、進捗率も25%を超えていました。同社に関しては季節要因があり、第一四半期決算は一番数字が弱いところです(例えば前第一四半期期は通期予想に比べて営業利益で20%未満の進捗率でした)。それでこの数字ならば、恐らく通期の業績上方修正はほぼ確実でしょう。会社の業績見通しは以前から保守的ですが、今期は景気の急速な悪化を背景に更に保守的に見積もっている可能性があります。自社株も順調に行われているようで、日足は5日線を支持線として上昇トレンド。金曜は終値ベースで年初来高値を更新してきました。場中高値848円を突破すれば、上値は一気に開けると思われます。
ソネットエンターテインメント(3789)
2006年1月20日より 390000円→196300円(先月)→194500円(19営業日保有 下落率0.9%)
こちらは火曜に第一四半期決算を発表。同社自体の決算は申し分が無かったものの、子会社DeNA(2432)の大幅下落に引っ張られて軟調推移。非常に残念な形になっています。ネット関連株が好調だった事を受けて、いつ買われてもおかしくないポジションに居るのですが。いつもの上場株式のみで評価した一株当たりの株価も32.7万円。差はなかなか埋まりません。
ソフトバンク(9984)
2007年10月5日より 2400円→1856円(先月)→2015円(19営業日保有 上昇率8.6%)
こちらは木曜に第一四半期決算を発表。既にヤフー(4689)の好業績やアメリカヤフーとマイクロソフトの提携を受けて株価は前日から伸長していたものの、同社自体の好決算も受けて更に一段高となりました。久しぶりの2000円台回復。
同社はアメリカヤフーの大株主でもあるわけですが、アメリカヤフーにとってみれば今回の提携で検索エンジンをマイクロソフトの「Bing」に切り替えられれば、190億円とも言われる検索エンジン開発費用を節約できるとされています。
一方日本のヤフーは検索エンジン使用料としてアメリカヤフーに年間100億円支払っているようですが、これがマイクロソフトの提供するBingに替わればグッと引き下がるとのこと。となれば当然営業利益が数十億円かさ上げされる事になり、日本のヤフーにとって悪い話でも無いようです。
マイクロソフトとの提携は日米双方のヤフーに恩恵を与れる材料となっているようです。となればその双方の大株主であるソフトバンクにも当然大きなメリットのある提携話と言えそうです。毎回ソフトバンクの決算時には面白い話が出てきます。これが会社の勢いというものでしょう。
メディカルシステムネットワーク(4350)
2007年10月15日より (200分割考慮)585円→718円(先月)→715円(19営業日保有 下落率0.4%)
分割後は軟調な動きが続いていましたが、ここにきて25日線回復の動き。テクニカル的には一目均衡表の雲も下方に控えており、高値圏の絶妙なポジションに付けています。明日月曜に四半期決算発表予定。これを契機に750円から上放れる事ができれば、目標株価達成に一気に近づけると思われます。
ダイハツ(7262)
2008年3月25日より 1141円→944円(先月)→1065円(19営業日保有 上昇率12.8%)
アナリストの格上げもあって年初来高値を更新し、自動車株の中では強含んだ動きに。信用倍率の圧倒的な売り長による好需給も背景に、力強く上昇しています。こちらも明日に四半期決算発表を控えていますが、ここまで自動車各社は軒並み好決算を出しています。エコカー減税の追い風もあって、自動車の買い換え需要は高まっている状況。
みずほFG(8411)
2008年4月15日より (1000分割考慮)433円→228円(先月)→215円(19営業日保有 下落率5.7%)
金曜に四半期決算発表。内容はCDSの評価損等を計上して3四半期連続の赤字に。アメリカの金融機関が軒並み好決算を出している中で対照的な内容でした。ただ場中に発表された決算は、市場では既に織り込んでいたようで特段材料視されなかった様子。むしろ意外に強いという印象。公募の価格決定・受渡も無事通過して、アク抜け感の方が強まる格好か。
SEH&I(9478)
2008年5月28日より 13000円→12900円(先月)→12690円(19営業日保有 下落率1.6%)
丁度買値である13000円が一つの壁になっているようで、なかなか超えられない状況になっています。ただ下値支持線となり得る各種移動平均線はせり上がって来ており、この辺り突破は時間の問題。来週水曜には四半期決算を発表。こちらも高値圏を維持し、それを契機に一気に上抜ける可能性を持ち合わせています。週足で見た時のチャート推移は絶品。
幼児活動研究会(2152)
5月24日より 1390円→1470円(先月)→1700円(19営業日保有 上昇率15.6%)
民主党の子育て支援策関連銘柄として値を飛ばした一ヶ月でした。木曜に一気に値を飛ばしたため、金曜の終値で一旦手仕舞いとなりました・・・が、金曜に一気に調整も済んだようですので、誠に節操も無いですが、明日の寄付から再度買いポートフォリオ入れとしたいと思います。
民主党の子育支援というテーマは、やはり30日の選挙まで引っ張る事のできる関心事であると思われ、この辺りの銘柄を狙い撃ちするのが良さそうです。同社の場合、業績も地味ながら良く、流動性の低さのみが株価を安くする原因でした。それが最近の活況で(一時的とは言え)流動性も確保されてきており、好回転が続きそうです。引き続き目標株価は2000円で。ただし来週木曜に決算発表ですが、あまり中身は材料視されないと見ています。
竹内製作所(6432)
7月11日より 798円→909円(4営業日保有 上昇率13.9%)
こちらはなかなかドンピシャの買い入れ→利益確定ができた銘柄でした。結果的にはもう少しホールドしておいても良かったようですが、52週線との関係もあって、目標株価に沿って早めに一旦利食う事になりました。今週その52週線をようやく上回れそうですが、実際に上回って来たら、再度ポートフォリオ入れを検討してみたいと思います。まだまだ割安感は強い銘柄。
リソー教育(4714)
7月18日より 4610円→5300円(9営業日保有 上昇率15.0%)
こちらも民主党銘柄として組み入れ開始。また夏はやはり夏期講習シーズンともあって、熱い銘柄でもあります。元々投資家に対する姿勢が良く、IRにも力を入れている会社。売買単価も数千円〜と買い易く、個人投資家の支持も強いのがこれからの季節に強いです(夏は個人投資家が強いから)。テクニカル的には5日線を支持線として上昇トレンド維持。まだまだ行けそう。
売り銘柄
野村HD(8604)
7月9日より 727円→810円(11営業日保有 上昇率10.2%)
日経平均9連落を受けて、これから相場が弱含んでいくと思い売りポートフォリオ入れとしましたが、予想以上の海外市況の好調を受けて逆に日経平均は連騰。残念なタイミングで売り入れて、損切りとなってしまいました。この辺りは読みの甘さを反省しなければいけないでしょう。最近は野村設定の投信やセミナーが強く、レポートを出す銘柄も動きに派手さがあります。リーマンの一部も手に入れて、やはり野村は強いです。
スクウェア・エニックスHD(9684)
7月11日より 2140円→2105円(14営業日保有 下落率1.7%)
ドラクエ9発売後の材料出尽くし感を睨んで売り入れた銘柄。この辺りは「鉄板の売り」という事になります。またディフェンシブ銘柄であるという事から、相場上昇局面にはあまり強くありません。ただ意外に踏ん張っているところも見られて、この辺り買い戻しのタイミングが難しいところでもあります。
以上の結果から、1営業日当たりの騰落率を計算すると
結果0.47(%/営業日)という結果が出ました。
計算式は各銘柄の保有営業日日数√騰落率を合計し、出された数字を銘柄数の合計12で割り、平均値を算出します。つまり全ての銘柄に同額投資したとして、一営業日当たりの平均上昇率を導き出し、そこから一営業日当たりのポートフォリオの平均上昇率を出すわけです。
ちなみにその間
日経平均 7/3終値9816円→10356円(19営業日 上昇率5.5%) 0.28(%/営業日)
TOPIX 7/3終値920→950(19営業日 上昇率3.3%) 0.17(%/営業日)
今月もベンチマークに圧倒的勝利。今回は短期間で利益を挙げられた竹内製作所と、短期間で損失を出した野村HDを早めに損切りした事が勝因に繋がったようです。他の銘柄も概ね良好な値動きで、上昇に繋げる事ができました。
そしてKA指数の発表です。KA指数とは、ブログで初めて銘柄を推奨した2005年8月23日の寄り付き前を100として、今は何ポイントになったかということです。
KA指数349.0ポイント
となりました。過去最高を続けて更新。8月も頑張っていきたいと思います。
さて気になる8月の展望ですが、投資判断は「中立」で、相場の方向性はやや下向きと見ています。
どうも先月後半の相場展開は意外感が強く、個人的には「?」という感じが強かった印象です。日経平均は9連敗の後に9連勝。皆さんもそのように感じておられるのではないでしょうか。
実はそういう相場の時はもっとも勢いがあり、長期上昇相場に繋がる可能性があります。2005年の上昇相場の時がそうで、後になって「オイルマネーの流入だ」という事になり、更に勢いを増して上昇していった経緯があります。ですから、実際にはちゃんと需要があっての上昇・・・かも知れません。
個人的には今回の意外な上昇は、選挙というイベントを前に、どうしても仕掛け的・作為的な動きを感じます。過度な景気悪化懸念の後の、過度な景気回復期待がこのV字を演出しているのかも知れません。ともあれどうしても商いが薄くなるこの時期に、先物主導で振り回されている感じは否定できません。
8月は引き続き海外市況を見ながら、それにお相伴する形で日本株も動くと思われます。世界各国は出口戦略を模索しながら、その実施に踏み切れないでいます。始まりが各国で協調したのであれば、終わりも各国で協調しないと、出口に向かった国だけが売られてしまう事にもなりかねません。そのジレンマが各国を悩ませています。その「もたもた」が投資家の嫌気を呼び、また直近の株高の反動もあって、世界の株式市場は少しずつ調整に入るのではないかと認識しています。
8月は3日からのスタートとなります。3日新甫はかなり荒れると言われますが、さて上下どちらに荒れるでしょうか?
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、投資成果を保証するものではありません。