KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

参院選前の一波乱

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日経平均は金曜大幅反落。前日のNYがバーナンキ議長の議会証言を受けて最高値を更新したことを受けて、日本株も朝方から買いが先行。過去最大規模となるデトロイト市破綻のニュースもどこ吹く風でした。

ただ日経平均は寄り付き後間もなく15000円を伺う展開から徐々に伸び悩み、10時頃から突然失速→中国株がマイナススタートとなると急落となりました。10分間で400円以上下げ、さながら5/23の急落を彷彿とさせる流れに。

騰落レシオや平均線からの乖離率での過熱感、連騰が続く地合に加え、参院選という重要イベントを控えて様子見気分が高まったところにプログラム売買などによる裁定解消売りが重なった模様。一方、下値では買いが入り、強弱感が対立。その後は急速に下げ渋る流れになりました。

ただ買い戻しが一巡すると、参院選を控えて様子見の売りが出る流れに。その後持ち直すこともできず6日ぶりの大幅反落となりました。売買高は36億株台、売買代金は3.1兆円とさすがに膨らみました。


投資判断は「やや買い」。また最近忙しくなってきて、ブログの更新が滞りがち。ちなみに来週もまた忙しいので、更新は微妙な感じです。予めご了承ください。ちなみに不眠症は治りましたが、眠りが浅くすぐ目覚めてしまうので、どうもスッキリしません。

それはそうと金曜のNYは企業の決算に好不調が入り交じり、それぞれ前日終値付近で終えました。一方ハイテクの多いNASDAQはMicrosoftやGoogleの決算が予想を下回ったことで下落。いずれにせよそれぞれ最高値圏はキープしている格好で、地方の財政状態がどうなろうとアメリカ国自体は好調持続。実際金利も6月末を越えてから落ち着いてきています。

それらを受けてとりあえずシカゴ225先物は14900円くらいの水準に。ただ日曜の参院選の結果次第で状況が変化する恐れがあります。

一般的には自民党の圧勝がコンセンサスになっていますから、万一自公が負け過半数を取れないようなら株価は外国人の容赦ない売りに見舞われ急落することになりそうです。しかし投票率も低そうですし、その可能性は極めて低いでしょう。

となるとあとは勝ち方の問題ですが、これも一般的には「勝ち過ぎる」と、株価にはあまり良くないと言われています。勝ち過ぎて憲法改正論議に力が入る→景気対策が後手に回る、というロジック。自民65議席程度、公明10議席程度が想定されていますが、もし自民で70議席を越えるようなほぼ全員当選状態になると「勝ち過ぎ」となるのでしょう。

ただこれもさすがに難しいという感じなので、一番のメインシナリオとしては「自公で70議席を越えて参院でのねじれ解消」が落としどころでしょう。となると、安定政権確保で「決められる政治」になり(実際どうなるかは別として)これから日本は良い方向に向かっていくと外国人投資家が期待しますから、週明けも引き続き外国人買いが続くと見るのが妥当です。

実際、投資部門別売買動向を見ると、外国人の買いが3週連続で3000億円超え。一方、個人は2000億円を超える大幅な売り越しが3週連続で続いており、状況は変わっていません。金曜の急落があったので、今週は少なくとも先物市場では外国人も売り越しになっている可能性はありますが、海外株も安定している以上、概して外国人買いの流れに変化は無いと見られます。

と言うわけで来週も引き続き底堅い動きが続くと見ます。金曜の急落を受けて会員向けのメールでは以下のように言及しました。

「私は今回は5月のようにはならないと見ています。確かに裁定買い残、信用買い残がまた少しずつ積み上がってきていましたが、同じ手は2度通用しないと見ます。後場も引き続き様子は見たいですが、今回は「一時的」と見るのが妥当でしょう。今回の一時的とは、概ね来週中には混乱が収まることを意味します。ドル円も100円を維持していますから、全般的にはしっかりした地合が続くと見ます」

来週は今週よりもボラが上がることで、全般的に値幅の出やすい地合になると見ます。一般的にボラが上がるということは下落しやすくなるので(リスク敬遠の動きが出るから)、金曜のような急落場面がまたあるとは思うのですが、基本は上述のような理由から押したところは拾う場面と見ます。

為替に関しても円安トレンドが明確化しており、これら海外要因が5月の急落時とは異なります。究極的には為替と日経平均の連動性が高いですから、株価も上昇の可能性が強いです。実際足元での高値更新銘柄数はじわじわと増えてきていますから、指数もそれに合わせて高値更新、つまり15000円超えを目指す感じでしょう。

それでも、間もなく決算シーズンが本格化します。前回も書いたような理由から、7月末辺りからまた上値が重くなると見ています。で、一旦8月に入った辺りでだれる→その後次第高でやや持ち直す、というシナリオを現段階では考えています。

今ちょっと気になるのはデトロイト市の破綻でしょうか。大規模であっても基本破綻は済んだことなのであまり気にする必要が無いのですが、地方債の下落→ムーディーズによるアメリカ国債の見通し引き上げもあり、地方債から国債に資金が流れる→高い株式市場を売って、債券市場に資金が流れる、という動きが一時的でも出そうです。一応心の片隅に止めておいてください。


新興市場も「やや買い」。金曜は両指数共に軟調。東証1部市場の混乱が新興市場にも波及し、全般的に軟調な地合となりました。ここまで第二のガンホー(3765)と見られたユナイテッド(2497)はCocoPPaの課金を受けて週初は買われたものの、材料出尽くしから急落。その他のDDS(3782)も一転売られるなど、絶好調だった一部の銘柄には需給逆転現象が生じています。

ただ少しずつ東証1部銘柄の決算が始まるにつれ、大型株に買い辛さが出てくると、夏場は大抵仕手株や新興銘柄に物色が集まるもの。仕込みの時期としては悪くないと見ます。


ポートフォリオ銘柄】
みずほFG(8411)は続伸。金曜はあの混乱の中でもメガバンクはしっかり。参院選後の出直り相場を睨んでしっかり買われる流れとなりました。同社も出来高を膨らませて小じっかり。5月以来の高値水準に戻してきて、戻り待ちの売りをしっかりと吸収している感じです。

背景にあるのは上述のような外国人買いの継続でしょう。最後はどう考えても銀行株が買われる流れになると思います。ただ5月の急落時は大規模な金融緩和が続く中で利ざやの取り辛くなる銀行「までもが」買われたことで、外国人買いの終焉を示唆する格好になってしまいました。

では今回はどうかというと、NTT(9432)などのオワコン的な時価総額高い株はそこまで買われて無いので、まだ大丈夫と思います。05年の郵政解散後の動きを見ると、銀行株は大きく買われましたから(当時と背景は色々異なりますが)出遅れ感の特に強い銀行株は狙い目なのだろうと思われます。信用買い残も3月以来の最低水準で、だいぶ整理が進んでいる印象。


三井海洋開発(6269)は反落。ただ本日の日経一面で「日本はレアアースを多く含む海底地層の独占探査権を太平洋の公海上で26年ぶりに得る見込み」と報じられています。遂に公海にまで範囲を拡げた、ということで、同社のビジネスチャンスが純粋に膨らむ格好。

日本の資源問題は未だ解決にはほど遠い話ですから、参院選後もこういうニュースがドンドン出てきやすい地合になると思います。ですから、この銘柄にとって買い材料が今後も度々出て、その都度買われる感じになりそうです。株価は最近横ばいが続いていますが、3月、5月と大きく買われる場面がありましたから、リズム的にもそろそろドカンときそうです。


さて、今回は一銘柄買いポートフォリオに入れたい銘柄があります。それはニトリHD(9843)です。

この銘柄は先週有料銘柄で取り上げ、一応そちらでの投資期間は終了となったので、今後はポートフォリオ銘柄で長期視点で取り上げていこうと思います。

ご存じ家具小売り大手ですが、株式市場的には円安デメリット株とされています。なので、上述のように円安が続くと見ているクセに何で買いで取り上げるのか、と思われるかも知れません。実際、先月末に発表した第一四半期決算を見ても円安によって利益率が悪化しており、今期計画でも営業利益率が1%以上悪化しています。

ところが株価は為替に反比例して売られるか、というと、むしろ高値更新を続けています。決算後も翌日は売られましたが、すぐ買い戻しの流れが続いて金曜は高値更新。同じように円安がマイナスと見られるABCマート(2670)も決算後に高値を抜けてきているように、そのイメージがむしろ株価を割安に放置しているように見えます。

実際、同社の月次動向は順調で、直近3ヶ月の既存店売り上げは前年比プラスをキープ。特に6月は10%近い上昇で、回復傾向が顕著です。この流れで7月も一段と好調さをキープできると見ています。

その根拠は「Nクール」という商品に挙げられます。帝人(3401)と共同開発した寝具のシリーズで、先日日経でも「冷感寝具「Nクール」の販売が前年の3倍」と報じられました。熱を効果的に逃がす繊維を用いることにより、暑苦しい夜も体感温度を大きく下げることに成功したとのこと。

それが足元の「千年猛暑」と言われる連日の猛暑から、飛ぶように売れて現在は入荷待ちの状態。私も実際に最寄りのニトリに行ってみたのですがすっかり棚は空になっており2週間待ちの状態です。ユニクロのヒートテックを彷彿とさせます。

確かにニトリの中で占めるNクールの割合は極めて小さいですが、それを求めて来店→他の品物にも食指、という構図は容易に連想しやすいです。丁度ボーナスも出たシーズンですし、無駄遣いしやすい時期でもあります。

皆様もお近くのニトリに行って体感されると良いと思いますが、駐車場がいっぱいになるほどお客さんが来ていて、レジも長蛇の列。私自身は時々来ていましたけれど、恐らく開店以来の大盛況じゃないかと思います。これは夏の猛暑が続く限り猛暑関連株としてちょっと期待できると思います。

で、チャートは実質上場来高値を無事抜いてきたので上値の節が無くなっており、需給面でも戻り待ちの売りが出ないわけですから、上値の軽い状態です。加えて信用残高は差し引き6.3万株程度の売り長で、今後は売り方の悲鳴の量に応じた買い戻しが上値を一段と引き上げてくれるものと思います。ここまでは値動きの小さい銘柄でしたが、ここから値幅は大きくなってくると見ます。

そんなわけで月曜寄りから買いポートフォリオ入れ。目標株価は今の「お値段以上」の1万円にします。


・・・そしてまだまだ書きたいことは山ほどあったのですが、恒例の文字数制限でここまでにします。


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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。