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日経平均は本日続伸。前日のNYはトランプ大統領が追加景気刺激策に署名したことで3指数揃って最高値更新。一方、VIX指数は21.7ポイントに上昇しました。
それらを受けた日経平均は朝方から買いが先行。12月権利落ちもこなしていきなり27000円を突破すると、タガが外れたようにスルスルと上昇していく流れに。27300円手前まで上昇しました。後場は一服のスタートも、改めて上値を狙う動きとなって27300円突破。日経ダブルインバース(1357)は500円まで下がりました。売買代金は13時時点で1.2兆円弱と低調。
投資判断は「中立」。先週の国内外の株式市場は総じて小動きでした。イギリスとEUの合意はサプライズでしたが、市場の反応は限定的。この4年間相場を散々かき乱した帰結がこれか・・・と思うと不思議な感じもしますが、4年以上もバタバタやって株式市場が十分織り込んだのですから、納得できる反応とも言えますね。
この話、アメリカと中国の貿易戦争・主権争いにも通じるところがあると思います。バイデン大統領になったからといって、対中政策が180度変わるとは考えにくく、むしろ人権面でより中国に妥協しない(中国側が妥協できない)責めが行われると予想されることから、摩擦は変わらないのでしょう。市場も基本的にはそういった見方で織り込んでいると思います。
個人的に先週の動きで少し意外だったのは、VIX指数が低下してきたこと。株価が横ばいだったとしても、少しずつVIX指数が上がる形になる=オプション価格が上がる=オプションで年末年始の株価の急変動を予想する、という動きが出ると思っていましたから。実際、月曜には30ポイント超えの場面もあり、(このまま上がっていくとまでは思いませんでしたが)少なくとも25ポイント以上の高止まりすると思っていました。
株は動きませんでしたが、為替の方はアメリカ長期金利の上昇を受けてドルインデックスが幾分上昇しました。年末特有の世界的なドル需要もあるということなので、年が変わった時にまたドル安が進展していく恐れがあります。特にまた巨額の追加景気刺激策の成立が見込まれていることから、改めてドル売りの流れになりそうです。
ビットコインに関しては相変わらず強い動きが続いています。12月に入ってきてから金が反発してきたのと同じ理由で、中央銀行が発行する貨幣に対しての不信任に反比例している感じです。先週は同じ仮想通貨のリップルがアメリカ証券取引委員会(SEC)からの訴訟を受けて急落し、仮想通貨全体に対する信任が傷つき上値が重くなりました。それでも土日にまた騰勢を強めており、個人的にはビットコインはまだ上を目指していくのだろうなとは思っています。
今週のスケジュールはもうほとんどありません。ざっと列挙しますと本日は実質新年度相場入り。30日(水)は大納会。31日(木)は日本市場がお休み。中国では月末なのでPMIの発表。1日(金)は世界的にお休み、という具合です。
日本株は掉尾の一振で買われやすいとは思います。ただ大納会は今年強かった分の反動も出やすく小幅安という感じで終わると見ています。実際、大納会の日経平均は4年連続マイナス。まあマイナス幅は平均で100円程度なので大したことないのですが、今年も結局は大きく上昇した年なので最後に確定売りが出やすいのだろうと思います。
なお、日本株がお休みの年末年始に為替が荒れる・・・と思っていましたが、改めてスケジュールを確認してみると、実は今年は日本が海外(アメリカ)に比べて休みが多いのは31日のみなんですね。1日~3日はアメリカもお休みなので、今回は日本市場に隙が無い感じはあります。
ただ来年にかけて流れがどう変わるか。例年1月は大発会後3日間くらいは良いとして、その後に安くなりがちな傾向があります。大きくは下がらないけれど、うっすら弱いというような感じです。
全く根拠は無いかも知れませんが、個人的には16年の大統領選挙以後の株価と似たような動きになるのではないかと思います。11月の値動きがそんな感じでしたから、どこかのモデルケースに当てはめるならばそこが一番適当なのかなと。
今のところドル安が止むような感じの話はありません。ユーロがBrexit問題を解決しつつあるので、ユーロの方が買われやすそうです。既に追加緩和も実施してしまいましたから、「これから」追加緩和が見込まれるドルは安くなりがちでしょう。
また今回は年明け1/5のジョージア州上院決選投票が年初最大のイベントとなっています。ここでもし民主党が2議席を取るようだと「トリプルブルー」の実現となり、相場の波乱要因になります。ただ1議席でも共和党が取れば問題なく、トランプ大統領に対しては全米で不信任が決まったとしても、今回の議会選挙はむしろ共和党の勝利という結果が出ました。
なのでジョージア州の選挙も、少なくとも2つとも民主党ということは無いでしょう。トリプルブルーの可能性は低そうです。であれば、また警戒感が上値を押さえていた分、通過後に上値をスルスルと取りに行く動きになる可能性もあります。とはいえ、今までの経験則からもわかる通り選挙はどの国でも本当に「水もの」ですから、決め打ちはし辛いですね。
先週末時点の裁定残高は売り残1.4兆円に対して買い残0.4兆円の差し引き1.0兆円の売り長。前週に比べると255億円だけ増えました。まあ1兆円以上あるので、高水準であることには変わりありません。
先週末時点の投資主体別売買動向によると、外国人投資家が現物を1,655億円の買い越し。先物も1,866億円の買い越しということで、先週は程々にしっかりしていたのは外国人のお陰。一方、個人が散々売り向かったという構図でした。まあ税金対策の売りなどがありますから仕方無いですね。多少はIPOが始まったことも影響しているとは思います(IPOでの取得は性質上買いに入らないが、売りは売り越しにカウントされる)。
新興市場は「やや買い」。本日は両指数共に堅調。昨日で節税対策の売りも一巡し、新興市場も上値が軽くなっています。掉尾の一振に向けて邁進中という感じ。
日経JASDAQ平均は大納会破竹の26連勝中。まあ上昇幅は大きくは無いものの、一方で連続性(持続性)があり、過去の平均で大納会を挟んで前後8営業日くらいは連騰しています。実際17年の大納会前後で12連騰、18年や19年は連騰こそ短いものの、チャートを見てもらえばわかる通りじんわりと上がっていく習性があります。
【ポートフォリオ銘柄】
サニックス(4651)は大幅反発。本日は最後の餅代稼ぎとばかりに、値動きに大きい銘柄が物色されやすい地合になっています。元々太陽光関連、環境関連という切り口があり、かつてはウエストHD(1407)と肩を並べる上昇を見せていた銘柄ですから、来年は再評価の年になってもおかしくないでしょう。
JKHD(9896)は続落。900円タッチで上値が重くなっています。ここは足元でアメリカの住宅販売も一服してきたことで、テーマ性が無くなった感じも。目標の1000円までは道半ばですが、本日引けで終了として年内のうちにポートフォリオから外してしまうことにします。まあ10%以上上がったので十分でしょう。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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そして次回は年内最後の12月の成績発表です。お楽しみに!
※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。