KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

さらば遠き日 その6

友人との思い出話の続きです
http://www.ric.hi-ho.ne.jp/joeshow/KA.Blog/20210115.html


それから一ヶ月後、また彼から電話がかかってきました抗がん剤打ったら無茶苦茶調子ええねん」「陶芸の意欲も戻ってきた」とやや興奮気味。元々マシンガントークの彼でしたが、ちょっと薬の影響でハイになっている感じがあり、一層私に相づちの隙を与えない程のスピードで話し続けました。

ただ、抗がん剤というものは段々効き目が悪くなるものですから、正直この状態が果たしてどこまで持続できるのか。とにかく目先だけでも元気になった彼からの電話は素直に嬉しく感じました。

それからまた3ヶ月経った頃。私は思いきって「今度11月の連休に姫路に行ってみようと思うけどどう?」と提案してみました。以前「弱っているところを見られたくない」と言ってたけど、その後心境の変化があれば、と。「丁度Go Toトラベルで安く行けるし、もし会えなかったら姫路観光だけして帰るし」と。

正直観光なんてどうでも良いのですが、彼に無理強いせずに済みます。彼も「あぁ、僕も会いたい。体調は月一で打つ抗がん剤のタイミングで変わるから、正直当日になってみないと何とも言えない。だから観光のついでに寄るって感じで来てくれるなら有り難い」とOKしてくれました。

当時はコロナが一旦沈静化したものの、少しずつまた感染者数が伸び始めた頃でした。彼が入院中だったら家族すら面会できませんが、抗がん剤を打つ日前後以外は自宅療養ということだったので、自宅であれば会えます。

私の唯一の心配は「県外からの来客と接触があった場合、病院で治療してくれなくなるのではないか」ということでしたが、その辺りは「かめへん、かめへん今更オレにコロナなんて関係無いわ」という返事でした。

勿論そんなわけにはいかないのですが、まあ富山は感染者もほぼ0でしたから、正直こっちから感染者数が多い地域に行って否定されるのはちょっと理屈に合わない感じです。というわけで、私は早速チケットやホテルなどを手配し、再会の日を心待ちにしました。(つづく)