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日経平均は本日続落。前日のNYは長期金利が2.79%まで上昇し、また3年ぶりの高値水準となったことでハイテク株中心に売りが膨らむ形。NASDAQの下落が最も大きく、TeslaやMicrosoftといったGAFAM系が売られました。一方、ドルインデックスは上昇し、100ポイントに接近。VIX指数は24.4ポイントに上昇。WTI原油先物は95ドルドル台に低下。
それらを受けた日経平均は朝方から売りが先行。ロシア軍が化学兵器を使用した疑いがあると伝わり、いきなり26600円を割り込む動きになりました。鈴木財務大臣が「為替の急激な変動は望ましく無い」という発言を受けて為替は円高に振れたものの、口先介入での影響は一時的。アメリカの長期金利が時間外で2.83%まで上昇し、改めて円安軌道に戻りました。
反発で始まった中国株も間も無くマイ転し、日本株も改めて安値を探る動き。後場には26400円も割り込んで、底を掘る動きになっています。売買代金は13時15分時点で1.5兆円台とほぼ前日並み。ここ最近ではやや薄商いとなっています。
投資判断は「やや売り」。アメリカの長期金利上昇が止まりません。ただ確かに金利上昇のスピードは気になるところではあるものの、これだけ物価高が続く中で金利上昇は当然。また基本的には今週はアメリカの債券入札ウィークなので、その影響が大きい→逆に言えば通過すれば上昇ピッチはマイルドになると思っています。そもそもむしろ2年債利回りとの逆ざやが解消しており、地合が良ければ逆イールド懸念の払拭を前向きに捉えられても良いくらいです。
上昇のきっかけはFOMC議事録を通じてFRBのタカ派色が鮮明になったことですが、前日に出ていたブレイナード次期副議長のタカ派発言は、議事録公表前の予行演習のようなもので、ショックを和らげる一種のガス抜きだったのでしょう。FRBが市場に対して神経質に気を遣っている感じが読み取れます。そう考えると、これから利上げのペースを加速するにせよ、市場との対話を密にしながら進めていってくれるのでしょう。
最近気になっているのはダウ輸送株指数の下落です。構成銘柄は陸海空運の総合ですが、ここ一週間では特に宅配のフェデックスの下落が目立ちます。物流に関しては一定の落ち着きが見られているようで、FRBにはコントロールできないサプライチェーンの問題は、少しずつ解消されてきている模様。
全くの余談ですが、この土日で私はサングラスが欲しいと思ってメガネ屋に行ったのですが、今サングラスが品薄なんですね。店頭で聞いたらサプライチェーンの混乱で入荷が滞っているのだとか。だからJINS(3046)の決算が悪かったのかと合点しましたが、こんなところにも影響が出ているのだなと痛感しました。
ともあれ、上海のロックダウンなどの影響もあり色々なところで目詰まりや需要の低下などが起きていますし、また物流コストの上昇が需要家(利用者)のキャパを超えるようだとそもそも物流需要も頭打ちになるでしょう。原油の上昇に関しても同様で、いくら足りないからといっても限度があります。
それが株価に結局吉と出るのか凶と出るのかは、その時の市場の雰囲気に因るところが大きいのですが、丁度決算シーズンであることから、物流コストの低下基調はプラスに働きやすい(先行き見通しに対して説得力が出やすい)とみられます。
為替に関しては、長期金利の上昇を受けてドルインデックスが高値更新。3月以降99ポイント強の水準で三尊天井を付けたように見えましたが、結局突破して20年以来の100ポイントを突破。それを受けてユーロドルもまた安値を攻める動きになっています。
https://jp.tradingview.com/symbols/TVC-DXY/
ルーブルと並んで最弱と言われる円相場に関しては、新年度相場になってから改めて円安トレンドに乗ったような形。125円の黒田ラインを明確に超えてきており、短期筋の売りが嵩にかかって一気にまた10円程円安が進むと思います。そうなってくると、日本だけではアンダーコントロールできないという危機感の方が株式市場にも日本売りで反応しそうです。
ただ現実的にドンドン円安になると、アメリカの方も中間選挙を控えて為替操作国認定をせざるを得ず(そもそもまだ日銀が緩和を続けている前提となっているから)、さすがに日本政府も真剣に対応に迫られる局面になってくると思います。参院選も控えていることからマスコミが円安→物価高の恐怖を煽ることに対応するため、まさかの円買い介入もあるかも知れません。
日本株は5連続陰線。しかも後場少し買われるので、似たような下ヒゲを付けています。ただチャート的にTOPIXは3/22~4/6の足を離れ小島とする「アイランドリバーサル」を形成。
個別では先週4月末に実施されるTOPIX浮動株比率の変更が発表されました。4月は例年であれば7-9月期決算銘柄をメインとしたリバランスなので、あまり大きな意味は無いのですが、今回は新市場区分へ移行したことでTOPIXの算出方法改革(具体的には持ち合い株の浮動株比率からの除外)があり、旧東証1部上場銘柄全体に影響が出てきます。
残念ながら東証が機関投資家などに向けて有料公表しているため、比率は直接的に我々はわかりませんが、証券会社のレポートなどを通じて断片的には伝わってきています。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB07AHQ0X00C22A4000000/
前年度最後の投資主体別売買動向では外国人投資家は現物を3,603億円買い越し。一方、先物は1.2兆円の大幅売り越し。昨年9月末にも同様に1.3兆円の大幅売り越しだったので、あくまで期末に絡んだ特殊要因とみられます。信託銀行も1,787億円の売り越しということですが、やはり半年前も3,475億円の売り越しと約倍でした。配当再投資買いに絡んだ特殊要因なんでしょうね。
新興市場は「やや買い」。本日のマザーズ指数は続落。ただ25日線到達後はプラス圏に切り返す場面もあり、NASDAQのハイテク株が売られた割には底堅さも見えています。今晩のアメリカの消費者物価指数や10年債入札などのイベントを控え、大型株に買い辛さがある中で資金が移ってきている形。昨日東電HD(9501)に取られた短期資金も一部戻ってきているようです。
【ポートフォリオ銘柄】
アニコムHD(8715)は続落。朝方は他の保険株同様に堅調なスタートとなりましたが、すぐに馬脚が現れて軟化。昨日の下落で開けた窓を埋めただけになりました。終値で609円を割り込んでしまうと、17年以来の安値水準に落ち込んでしまいます。うーん、決算まで何ともなりませんかね・・・。
BlueMeme(4069)は大幅反落。三井情報との資本業務提携を受けて昨日はストップ高張り付きでしたが、本日は早々に反落へ。魔法が解けてしまいました。このローコード業界も競争が激しくなってきているようで、だからこそ三井系への接近はプラスだと思うのですが。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。