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日経平均は本日反発。前日のNYはNAHB住宅価格指数が12ヶ月連続で低下し、過去最長を更新したことから景気減速懸念が強まり3指数揃って軟調。長期金利が3.6%まで上昇したことでNASDAQは1.5%の下落に。11/10に急伸して空けた窓を埋めました。VIX指数は22.4ポイントに微減。原油備蓄300万バレル購入との発表を受けてWTI原油先物も一時76ドル回復。
それらを受けた日経平均は朝方から買いが先行。ここまで売られた反動が出ました。特にファーストリテイリング(9983)が買われて指数を押し上げる形。中国株が軟調なスタートとなったことで上値が重くなりましたが、昼に出てくる日銀金融政策決定会合の結果を控えて強弱感が対立する動きになっています。売買代金は11時時点で1兆円ちょっとと低調。REIT指数は続落。
投資判断は「中立」。先週は色々な指標が出た中でも、案外小売売上高やPMIといった経済指標が「弱かったのに売られた」という正常化の流れが意識されました。これでいよいよ逆業績相場になり、業績悪で株が下がるという順の流れになるのか。事前に内容があらかたわかっていたFOMCやECB理事会の金利引き上げペース鈍化、またその後のタカ派発言はある程度織り込まれていたでしょうし、これら(小売売上高など)に対する反応の方が目立ちました。
確かに逆業績相場入りの気配はありますが、個人的にはまだ何とも言えないとも思っています。あくまで薄商いの環境下でのクアドルプル・ウィッチングデーやFTSEのリバランスに絡んだ売買や思惑が大きかったと思うので、その影響を完全に消化した後の今週の相場を見てみないことには結論が出せません。もっとも、今週は今週ですっかり年末、クリスマスモードに入ってしまい、トレンドを転換できるような雰囲気もありませんが。
投資家のセンチメントは引き続き十分警戒されています。今回の投資家調査は特にFOMC直前で弱気が増えています。ただやはり「もうここが陰の極だ」と言って買い向かう投資家も限定的と見られます。なお、アメリカ株の下落に割にVIX指数が未だ低水準なのはクアドルプル・ウィッチングデーでの清算が終わり、一旦様子見気運が強いこと、また機関投資家などがポジションを大部分整理したのでヘッジの必要性が薄れたせいではないかと思っています。
https://www.aaii.com/sentimentsurvey
最近気になった記事は、遂にキャシー・ウッド氏のETFから資金が流出し始めたという話。孫社長のビジョンファンドのように、これだけ投資先が裏目に出れば、そりゃそうだろうという感じもしますが。これがNASDAQの戻りに影を落としているのは確かでしょう。
https://jp.wsj.com/articles/investors-are-losing-faith-in-cathie-woods-ark-innovation-11670914598
一方、ビットコインはFTXの破綻から落ち着きを取り戻し、12月に入ってからはドル建てで17000ドル弱の推移となっています。金と同様にこちらは健闘していると言え、一部リスク資産の受け皿になっている面はあると見られます。
日本株の方も日経VIが十分低下しており、ボラティリティは低いです。アメリカ株との連動性が以前に比べて低く、もしアメリカの金利が上がるような事態になってアメリカ株が下がっても円安が株安を多少緩和してくれます。逆の場合はまた逆になり、ボラティリティを抑えそうです。想定外のことが起こらない限りは大丈夫でしょう。
チャート的には、はい、またTOPIXは先週11/22~12/1を離れ小島とする「アイランドリバーサル」の窓を埋めました。これで達成感が出て終わってもらっても困るのですが・・・。
個別では年末も近づいてきたので、最後の仕上げの段階に入ってきそうです。今年売られた銘柄は損出し売りで年内最終受渡まで売られやすい傾向にありますし、逆に買われた銘柄は需給が良く買われやすい→ただし来年トレンド転換の可能性も、という攻守逆転のタイミングも近づいてきます。
本日引け後にもまた最新のものが出ますが、先々週末時点の信用倍率は前週4.1倍→3.8倍に。一応先週は結果的に上昇した週ではありましたが、感じとしては弱かったので、若干ながらも改善したのは意外でした。ただ結構日経ダブルインバース(1357)の売り残が増えて買い残が減っており、この反対売買が日経平均の売りに繋がってしまうので、ちょっと嫌な感じは残しています。
最後に雑感ですが、防衛費増額により増税とのことで、復興特別所得税を使うとか。まず社会保障費などの見直しでバケツの穴を埋めることが先決だろう、と。そりゃ未来を感じられないこの国で子供を産んで育てたいと思う人が増えないのは当然のようにも思います。この辺り、外国人投資家がどう評価するでしょうか?
新興市場も「中立」。本日の東証グロース市場指数も続落。グロース市場に関しては、金利が下がってもNASDAQが上がらないので、私は正直もう終わった感が出てきている印象があります。ただ大型株についてはAppierG(4180)に続いて、Sun Asterisk(4053)もプライムに移行。このところ相次いでいます。その分、大型株で移行要件を満たしている銘柄に買いが入りやすい環境があると言えます。
ちなみにマザーズ指数は12月は4年連続マイナスと弱い月。理由としては年末恒例IPOラッシュに資金を吸い取られてしまうことが挙げられますが、去年や一昨年は確かに多かったものの、近年特に極端に増えたわけでもなく。
今年に関しては去年よりは少ない25社ですし、小規模案件ばかりです。東京メトロや楽天証券、住信SBIなどの大型案件が噂されていた割には、どれもこれも見送りになりました。
そういう意味では今年はIPOに邪魔される可能性は低いものの、先日来のANYCOLOR(5032)ショックがグロース市場、IPO市場を冷やしています。アメリカのNASDAQが戻らないと、この辺り厳しいままでしょう。
【ポートフォリオ銘柄】
アニコムHD(8715)は続落。12月は1日の寄り付きをほぼピークに売られ続け、チャート的にも一目均衡表の雲ねじれも下抜け。日本海側は大雪ですが、一般的に大雪になると受診率が減りますし、足元の金利上昇が保険株にとっては追い風なはずですが。
Deere & Company(DE)は続伸。アメリカ株は4日続落と弱い動きになっていますが、ここはしっかりと高値圏をキープしています。ドルが安くなってきたので穀物価格にとっては追い風であり、その辺りが農家の懐具合を暖めていると見られます。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお、上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。