KA.Blog

株式市場で気になる銘柄をピックアップして分析、検証していきます。主に中期~長期の投資で成果を上げ、値動きを追っていく予定です。株の他にも日常の話題やコーナーで綴っていき、むさくるしくない(?)ブログにしていきたいと思っています。

引き続きファーストリテイリング(9983)だけが買われる相場

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日経平均は本日反落。前日のNYは個別企業の決算で強弱感が対立し、3指数揃って小幅安。

それを受けた日経平均は朝方から売りが先行。一時プラス圏に切り返す動きもありましたが、断続的な売りが入りじり安の展開に。昼に中国株が弱含んだこともあり、後場は一段安。ただ日銀ETF買い観測もあり、22100円前後で踏みとどまっています。売買高は14時時点で8億株台と低調。


投資判断は「やや売り」。今のところアメリカ株は「4月が強い」というアノマリー通りの動きになっています。税金還付が再投資に向かうからという説がありますが、減税効果が一巡した今年果たしてどの程度効果があるのかは疑問ですが。

日経平均も22000円の節目を上回ってきましたが、上値は需給面で重さが気になります。やはり22000円~23000円は昨年4月~9月にウロウロして価格帯出来高を膨らませたゾーン。そういった戻り待ち売り圧力が一つ。

またかんぽ生命(7181)の4000億円の売り圧力(※1000億円の自社株買いは月曜に実施される予定)、ソフトバンク(9434)の浮動株比率調整係数解除に伴うリバランス売り圧力600億円なども上値の重石要因になりそうです。AGC(5201)も先般の任天堂(7974)に続き、金融株の持ち合い解消の売出が出ましたし、やはり市場で言われているように、金融機関の持ち合い解消売りが断続的に出て上値を抑えているのでしょう。

それに対して例年通り外国人投資家がきちんと買いを入れてくると日本株も上がっていくはずですが。確かに最近はしっかり上がっているので外国人が買ってきているのだろうとは思います。ただ一方で市場の出来高が2兆円ちょっと程度で盛り上がらず、やはり10連休が段々と近づいてくる中で積極的な買いは限定的という感じです。

正直、私はなんだかんだで10連休は無事に通過できるとは思っています。年始にあったようなお休みの間に為替が混乱するというのは、恐らく無いでしょう。これだけ皆警戒していますから、大部分の投資家はヘッジ済み。また新元号の祝賀ムードの中で為替を混乱させないような忖度が、当局による海外マーケットへの介入を通じて行われるであろうことは日本人らしい思考でしょう。

ただ私がそう思うのと、市場の皆がどう思うかは当然別問題。ですからまずGW前までは警戒感が強いと思います。加えてここから本決算シーズンが始まり、大企業はGW前に決算を出してしまうところが多いです。先日の日銀短観の弱さを見てもそういった企業の今期見通しが楽観的になる可能性は低そうで、余計に手控え感が強いでしょう。

本質的には先日IMFの世界成長率下方修正が説得力を帯びて効いてくる感じがしています。半年前に下方修正された際にも書きましたが、IMFは全世界各国の5年先までの経済成長予測を算出・公表しており、各証券会社などの予測元データになりますから、その影響力は甚大です。

昨年10月の相場下落の要因の一つはペンス副大統領の対中国に対する苛烈な演説であり、もう一つはこのIMFの下方修正だったのだろうと思われます。ですから、今回もまた後で振り返ってみると戻り高値を付けたアメリカ株反転のきっかけになる可能性は十分あります。その場合、S&Pなどは長期ダブルトップ形成となって、深刻な株安に繋がるかも知れません。

足元目立つのはビットコインの急騰。5000ドル台を回復する動きになりました。背景がはっきりしませんが、私はやはり世界的な金融緩和のマネーが行き場を求めてビットコインに流れた(あるいは先読みした)という面が大きいと思います。チャート的には6000ドルの節目を目指す事になるのかも知れません。もっとも、取引の95%が偽装とされる世界ですから、実体は掴み辛いのですが。

そう考えると、今の状態がバブルっぽい感じはしてきました。3月下旬に逆イールドを嫌気した動きは、確かに過剰反応だったとは思います。基本的には2年債と10年債の利回り差で判断されるものですし、過去の例ではもしそれらで逆イールドが発生したとしても、景気後退まではタイムラグがあり、その後しばらくは株価の上昇が進みました。そもそもバブルは最後のチキンレースに最も旨みがあるのも確かです。

ただここは個人的な勘に近い部分ですけれど、あまりにも皆が「逆イールドはまだ心配無い」と言い過ぎているのが不気味です。アルゴリズム取引に「逆イールド発生なら売り」と入力してあるようで、突然ドスンと下がるような値動きがあり、今はとりあえずアメリカの金利全体に低下圧力が止んでいますが、またいつどこの年限が狙い撃ちされるやら。

最後に雑感ですが、最近証券界の「衰退」が目に付きます。具体的には地元の地場証券が最近相次いで中堅証券に買収された他、中堅証券も今期減配を発表。また先日野村證券も支店の2割削減を発表し、株式関連の情報誌や情報番組なども規模縮小。日経平均が2万円を超えたとしても、日々の売買が盛り上がらず、個人投資家は一向に増えていないのでしょう。恐らく増えたとしても小口のNISAだったり、直販投信などで、手数料収入がアテにならないのだと思います。

日銀ETF買いで株式市場が安くならない(買い場が提供されない)という悪玉論もあるでしょうけれど、基本は業界の自業自得の面があると思っています。取引所は手数料収入拡大を見込んでアルゴリズム取引を認める、すぐに東証1部に鞍替えさせる(そして1部のネームバリューが落ちてきたからといって逆にプレミア市場の創出などを打ち出す)、親子上場を認める。そして証券会社も無理矢理はめ込み営業をする、仕組み債など投資家不利な商品を売り込む・・・。

昨年のソフトバンクのはめ込みで損失を被った投資家に対する応対に手間取り、営業が上手くいかなくなって証券界が厳しくなっているということですが、本当に自業自得。馬鹿馬鹿しい限りです。


新興市場も「やや売り」。本日は両指数共に軟調。サンバイオ(4592)のストップ高や「他人のiPS移植の術後良好」と伝わったことでヘリオス(4593)が買われるなどバイオ株は元気。ただ主力のメルカリ(4385)などそれ以外が弱いという構図です。連休前にポジションを外そうという動きが少しずつ出てきている中で、特別な材料が無い限りなかなか買いが入り辛い環境ではあると思います。


ポートフォリオ銘柄】
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)は小動き。上場来高安値の半値水準である100600円水準を挟んでもみ合いが続いています。アメリカではREIT指数が急落するなど高利回り商品に対する逆風があり、日本でもREIT指数が4月以降調整していますが、インフラファンドの方は全般的に高値圏で持ち合い。金融機関などの取得需要が支えているのだろうと思います。


サニックス(4651)は続伸。朝方上昇率ランキング上位に顔を出しましたが、200日線やボリンジャーバンド+2σなどに抑えられて上ひげの格好。本日は全体相場が小動きの中で、低位株物色の資金流入があった模様。ただ同業のアサンテ(6073)の月次などを見てもシロアリ除去の本業も需要が旺盛のようで、素直に好業績を期待して良いのではないかと思います。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。

なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。