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日経平均は金曜大幅続伸。前日のNYはまた新規失業保険申請件数が予想よりも悪い数字となったものの、特段嫌気されず。中国の貿易統計において4月輸出がドル建てで前年比3.5%増と市場予想に反して強かったことが安心感に繋がりました。
それらを受けた日経平均は朝方から買いが先行。SQ値が20073円となり、2万円という節目も意識されたものの、2万円を挟んで高値もみ合いの動きが続きました。ただ前引け間際に新華社が「米中の貿易協議担当閣僚が前倒しで電話会談を行い、第一段階の合意履行に向けて取り組むことを確認」と伝わり、2万円を上回る動き。
後場に前場高値を上回り、13時半以降には売り方の買い戻し主導で値を上げる展開に。引けでは4月末終値を抜けることはできませんでしたが500円超上昇し高値引けとなりました。売買高は13億株台、売買代金は2.4兆円弱と低調。前日とは真逆に大型株は強かったものの、マザーズ指数の反落もあって小型株は相対的に弱い一日でした。
投資判断は「やや買い」。金曜のNYは注目の雇用統計において、非農業部門雇用者数が2050万人の減少、失業率14.7%で市場予想の2200万、16.0%に比べるとそれぞれマシだったことから全面高。VIX指数は2月以来の28ポイント割れとなりました。それらを受けた日経平均先物は20230円となっており、月曜の日本株はしっかりしたスタートが予想されます。
こんなに閑散としたGWは生まれて初めてでしたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。我が家は子供が居るのに公園くらいしか行くところが無く、しかも遊具が使用禁止なので、何とかシャボン玉とかYoutube動画とかでしのぐ連休です。私の市では7人しか感染者が居ない(そのうちの半分くらいはもう治っているはず)なので、せめて遊具くらい使わせてくれたって良いように思うのですが。
ともあれ連休中の海外で嫌気されたのは米中対立の再燃でした。トランプ大統領が「ウィルスが武漢研究所から出てきた」などと煽り、ウィルスによる内憂を外患にはけ口を求める形。去年のGWも10連休という超大型連休後に米中対立激化パターンだったので、今年も同じ材料で・・・というのはあまりにも短絡的な感じはします。
結局はその時その時の雰囲気に材料がどう反応するかです。実際、今回の米中対立再燃で折角世界の規制緩和を好感した買いに冷や水を浴びせられた形にはなるものの、足元でFRBのバランスシート拡大のペースが鈍化してきているのも事実です。
ただ今のところ経済的な悪さに加え、日米両首脳の支持率低下が気になりますね。結局コロナ一段落後にそれぞれの国民からの採点結果が出ると思いますが、何となくトランプ大統領も今回のコロナへの対応のまずさから再選も怪しい印象になってきましたし(この辺りは正直アメリカ現地の感触がまだわかりません)、国内も自民党政権が安泰にせよ、安倍内閣の現行路線は支持されないような雰囲気です。
これまで双方株価を上げてきた政権ですから、その終了に現実味を帯びてくると株式市場的にまずさはあります。外国人投資家は既に日本株売りを進めていたので、今更売ってくる玉も無い感じもありますけれど、アメリカ株が下落すると世界の株価が持たないですから、結局マズイ展開になりかねません。
まあそうは言いながらもアメリカの大統領がバイデン氏になったとして、FRBのバランスシートを急激に縮小させるのはどだい無理でしょうし、財政政策を一生懸命やるのが民主党政権の方ですし、実際、過去の例を見ても民主党大統領の方が株価はちゃんと上がってはいるのですが。
アノマリーではないですが、近年の傾向としては5月のドル円は3年連続で陰線。それは日本株にとってはマイナス材料ですが、一方で4月はどうも外国人買いが見られないように、どうもアノマリーやこれまでの経験則が当てはまらないような感じがしています。
実際、例年の「Sell in May」の原因の一端は(大きな原因は大体海外発の混乱に因るモノですが)、日本独自の要因として本決算で通期見通しが出揃うことにあります。ところが今期はどう考えても良いものが出てくるわけがなく、またそもそも決算発表自体も延期、また今期見通し未定というところが相次いでいるので「出尽くし感」というのが逆にありません。
何故株が強いのかといえば、結局この壮大な危機の前に何にしてもダメだからという後ろ向きな面も否定できません。つまり国債にすれば国が保証してくれるとはいえ、格付け機関によって格下げされて下落リスクがある、現金にしたところで、現金価値を下げるように各中央銀行がドンドン紙幣を刷ってくる、どれもこれも価値毀損リスクがあるならば株でも良いじゃないか、という思考もあるでしょう。
現金を持っていても使い道が無ければ意味がありません。一般市民は外出が出来ないので、生活必需品以外は買うものがありません。金融機関やファンドなら顧客からの現金引き出しに備えて現金を持っておく必要がありますが、中央銀行が無尽蔵に用意してくれるので緊急性はありません。ドル不足を懸念される状況も今や昔。その結果ドルの需要が収まり、足元のドル安に繋がって、リスクオンの流れという図式です。
なのでドル安の結果ドル円が円高になったとしても、株はしっかり上昇しています。勿論経済に明るさなんて今の段階で見えようはずもありません。経済活動再開時期を探っている段階ですから。そういう後ろ向きの中であれ、株式市場が消去法的にも選好されているというのは安心感に繋がります。
4/24時点の裁定残高は、売り残2.4兆円で前週から541億円増加しまた過去最高更新。一方で買い残は508億円減少しており、差し引きで1.9兆円の売り長とこちらも過去最高になりました。これとVIX指数の低下で、どうも18年末の安値から19年4月末までジワジワと株価が戻った展開を彷彿とさせるのですが、単に私が楽観過ぎるだけでしょうか。
新興市場も「やや買い」。金曜は高安マチマチ。特にマザーズ指数は1/27に窓を空けて急落
した水準を埋めた後に下落に転じました。今やマザーズの時価総額3位となったアンジェス(4563)の推移に合わせる形での値動きに。そのアンジェスはストップ安引けとなり、出来高を伴った高値包み陰線の、天井チャートになっています。ただ異常な値動きですから、チャート通りにもいかない気はします。
【ポートフォリオ銘柄】
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人(9284)は続伸。金曜はREIT指数が5%超の急騰となりましたが、インフラファンド市場はそこまで買われず。ただVIX指数などの落ち着きに合わせて少しずつ市場が安定してきたので、安定利回りを求める資金が入ってきている感じも受けます。ここからでしょう。
フマキラー(4998)は続伸。普通に買われる動きになりました。引け後に決算発表の延期が伝わったのは、最近の流行りではあるものの残念。ただ業態の近いライオン(4912)が1Q決算を発表し、超絶に良い数字を出してきました。やはり除菌関連製品は強いようです。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。