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日経平均は本日反発。前日のNYは祝日でお休みでしたが、ヨーロッパ株が総じて反発。北海ブレントなどの原油価格は小じっかりで、足元急落が続いていたビットコインも落ち着き。ドル円も135円台で安定しました。
それらを受けた日経平均は朝方から買いが先行でいきなり26000円回復。REITはエスコンジャパンリート(2971)の行政処分懸念が波及し昨日は下落しましたが反発スタート。
投資判断は「やや買い」。FOMCを通過したアメリカは「恐怖と欲望指数」は15まで低下し、かなり市場心理は冷え込んでいるものの、5/12には7という陰の極があったので、そこまでは酷く無い=下げ余地があるという見方も可能です。
https://edition.cnn.com/markets/fear-and-greed
ともあれ7月のFOMCまで1ヶ月程猶予がありますから、その間の経済指標を見る余裕ができます。今は冷静になる時間が必要なので、それだけで一定の戻りはあると思うのですが。ただ皆「FOMCを通過したら落ち着く」と思っている点は、逆に怖いですね。
一方、日本の中央銀行に関しては、共同通信の調べでは黒田総裁の「不支持率」が過半となったとか。有言実行で何とか退任前にインフレ率2%を達成したのに、実現できたら不支持というのも皮肉な話です。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-13/RDEKCIT1UM1401
勿論国民の不満は「コストプッシュ型のインフレではなくて、ディマンドプルインフレを望んでいるのだ」というは当然ですが、そこは黒田総裁の仕事ではなくて政府や民間企業の領分。日銀が何でもできると思うのは大間違いでしょう。まあ誰かのせいにしたがるのは日本だけの話ではないのですが。
足元で揺さぶりをかけられているのはその債券市場。特に日本の債券市場は日銀が牛耳って盤石な体制のはずですが、一部の海外ヘッジファンドが無限指値オペに挑戦状を叩き付けて空売りを仕掛けてきています。かつてジョージソロスがイングランド銀行に対してポンドを売り続けて勝利した事例の再現を狙っている模様。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-06-14/RDGD8UT0G1KW01
もしヘッジファンドに屈することになると、日本の金利が急騰し円高になる・・・までは現在物価高に苦しむ国民にとっては恩恵でしょうけれど、それが適切なところで止まるかどうかが別問題。金融機関は大量に保有する債券で評価損を強いられ→破綻する金融機関が出てきて→各所で取り付け騒ぎがおきて金融システム大混乱・・・というところまでイメージされます。
今回の一件が信憑性を帯びてくると、それが実現する「前に」実現に向けて売られ真になる・・・ということになりますが、とりあえず今日の段階では銀行株はむしろ買われていますし、本気で心配されている様子はありません。まあ私も心配していません。
確かに日銀の指値オペはシステム上に無理があり、今の0.25%→例えば0.3%に変更を強いられることにいずれなるだろうとは皆思っているでしょう。先進国の中で日銀だけが逆向きの政策を続けられるはずもありませんから。
ヘッジファンドも何も日本の経済を壊して世界中を混乱に陥れようと思っていない・・・はずですから、ある程度戦果が得られれば矛を収めるはずです。ねじ曲げられている市場原理が幾分修正されるだけですから、日本国としてその損失は甘受するしかないですね。
日本の円安が今世紀のアジア通貨危機に発展するのでは・・・という懸念も挙がっていますが、日本は米国債を大量に保有しているというリーサルウェポンがありますから、日銀に打つ手が無くなっても、そこまで事態が発展する前にアメリカが何とかしてくれます。
また、アメリカの景気はともかく株安は中間選挙前の秋口くらいまで続くとしても、選挙前の民主党の日和見や選挙敗北後の議会のねじれなどで、現在の政策の修正を余儀なくされ、株は反転してくると思います。
そういったグランドデザインは以前から想定しているので長い目では大きな悲観はしていないのですが・・・数日の株価の行く末は読み辛いですね。
日経平均のチャート的には「三空」の形ではありますが、近年「三空」だからといってあまり下げ止まらないのは確かです。75日線も下回り、75日線は下降に転じるわMACDは暗転するわ。200日線も上回っていた先々週とは一転一気にチャート形状が悪化しました。そしてドル建て日経平均は年初来安値更新。
https://nikkei225jp.com/data/dollar.php
インフレを懸念するのであれば本来不動産以外にもビットコインに資金が流れても良いはずですが、ビットコインも急落となっており全般的にリスクオフ傾向が強まっています。まあアメリカなどではREITが既に安かったので元々「Cash is King」感はあったのですが。
本日引け後にも発表がありますが、先々週末時点の信用倍率は前週の3.8倍→3.9倍に微増。売り残はほぼ変化が無く、買い残が増えました。先々週は高値圏だったことで普通であれば信用倍率は改善に向かう傾向があるものですが、そうならなかった辺りに今週のダメージを大きくした要因がありそうです。日経ダブルインバース(1357)の買い残も膨らんでいますが、この辺りの反対売買が相場下落時の緩衝材にはなってくれていそうですけれど。
新興市場も「やや買い」。本日のマザーズ指数は反発。グロース市場時価総額首位のANYCOLOR(5032)が昨日引けにかけて売られるなど不安定的な動きになりマザーズ指数も年初来安値更新と散々でしたが、本日は落ち着いています。
【ポートフォリオ銘柄】
アニコムHD(8715)は反発。昨日月次を発表し、順調な伸びが確認されました。一方、遺伝子検査検体数が前年比減少に転じており、ようやく加入ペットの検査が一巡してきた模様。限度無し商品の減少もあり、コスト負担はここから改善していくと見られます。
トヨタ(7203)は続伸。週末にはマツダ(7261)や三菱自動車工業(7211)が今秋から国内新車の3%値上げと伝わり、自動車株全般がしっかりの展開となりました。しかし自動車産業が日本の雇用の大部分を支えているのですから、この辺りが値上げが受け入れられやすく賃上げもしやすい環境にあるのに、たった3%の値上げで大丈夫なのかと個人的には思ったりもします。
・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。
なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。
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※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。